湊一樹
『「モディ化」するインド -大国幻想が生む出した権威主義』
中央公論新社
2024年5月10日
Xでちらっと見たのをきっかけに購入。8年前にインドに行ったときから、インド熱が冷めません。人々の生きるために生きている感がとても魅力的な国でした。人口が中国を超え世界一、来年あたりに日本のGDPはインドに抜かれるらしい、スナク、ピチャイ、ナデラといったインドにルーツを持った首相やCEOを見ていると、インドの国際的地位は怒涛の勢いで上昇しているという印象を持っていますし、どこで見聞きしたのかモディ首相はリーダーシップがあるらしいといった印象が強いです。そうした特に根拠もない印象論の危険性を訴えているのが本書です。大変興味深く読み進めました。あまり具体的なことには触れませんが、ヒンドゥー至上主義を強力に推し進めているモディ首相の政治手法が、権威主義が民主主義の仮面をかぶっているという表現で解説されています。自国の憲法を蔑ろにして、保障された権利を踏み躙るような行為は厳に慎むべきでしょう。インドがいかにカオスであろうと、そういった民主主義の土台を守れるか、試されている時期と言えそうです。
『「モディ化」するインド -大国幻想が生む出した権威主義』
中央公論新社
2024年5月10日
Xでちらっと見たのをきっかけに購入。8年前にインドに行ったときから、インド熱が冷めません。人々の生きるために生きている感がとても魅力的な国でした。人口が中国を超え世界一、来年あたりに日本のGDPはインドに抜かれるらしい、スナク、ピチャイ、ナデラといったインドにルーツを持った首相やCEOを見ていると、インドの国際的地位は怒涛の勢いで上昇しているという印象を持っていますし、どこで見聞きしたのかモディ首相はリーダーシップがあるらしいといった印象が強いです。そうした特に根拠もない印象論の危険性を訴えているのが本書です。大変興味深く読み進めました。あまり具体的なことには触れませんが、ヒンドゥー至上主義を強力に推し進めているモディ首相の政治手法が、権威主義が民主主義の仮面をかぶっているという表現で解説されています。自国の憲法を蔑ろにして、保障された権利を踏み躙るような行為は厳に慎むべきでしょう。インドがいかにカオスであろうと、そういった民主主義の土台を守れるか、試されている時期と言えそうです。