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ニュータイプの時代

山口周
『ニュータイプの時代 -新時代を生き抜く24の思考・行動様式』
ダイヤモンド社
2019年7月3日(電子版)
20200209 『世界のエリートは〜』から嵌ってます。本書は、VUCA化が進む今日、オールドタイプ(「上司からの命令で動くエリート」「大企業の専門家」)がニュータイプ(「内発的動機に駆動されるアマチュア」「アマチュアのアントレプレナー」)に取って代わるよ、という内容です。「一所懸命」という価値観の危うさや、実績や従順さに応じてポジションを与えるということが危険だというのは、とても理解できるところです。カオスな世の中は何がどこでどう転ぶか、わかりません。好奇心、粘り強さ、柔軟性、楽観性、リスクテイクを大事にしていきたいものです。振り返ると人生の重大選択において、直感に従って常識から逸脱してきたことで、自分に合った生き方が今もできていると思っています。何より大事なのは、意味であり、モチベーションです。あと、未来はわからないし、正解に価値はないということ。

「無理」の構造

細谷功
『「無理」の構造』
dZERO
2019年4月1日(電子版)
20190712 無理という単語に反応してDL。世の人の誤った認識を、当然のような法則をもとに客観的に説明している本なのかなぁと思いました。キーワードは、非対称性。あと不可逆性でしょうか。「部分を全体だと思ってしまうこと」(に気づかないこと)は本当に厄介というのは、筆者の気持ちがかなり出ていたように感じました。あと、「扉は内側から、閉じこもっている人からのみ開けることが可能で、外側からはどんなに努力してもこじ開けることはできない」という天岩戸の法則は、納得の説明でした。見えている・見えていないの溝は深いです。

直感と論理をつなぐ思考法

佐宗邦威
『直感と論理をつなぐ思考法 -VISION DRIVEN』
ダイヤモンド社
2019年3月6日(電子版)
20190622 直感を大事にしているので、そこから紐解ける何かがあればとDL。前の本で、非効率と無駄に満ちた偏愛こそが価値なのではといった考えと繋がっているのですが、本書では「妄想」を駆動力にできる人・組織は強いというコンセプトです。「成果を管理するための目標」ではなく、「人のモチベーションや創造性を引き出すための目標」が大事という、結局モチベーションかい、といったところでした。さて、本書の面白いところは、思考法について、「カイゼンの農地」「戦略の荒野」「デザインの平原」「人生芸術の山脈」といった表現で世界の全体像を捉えて、我々の内面を中心に思考過程を展開しているところです。方法論については、個人的には刺さる部分は少なかったです。「個人の内面から湧き出る得体の知れない妄想・直感」からスタートすることが必要とのことでした。私は自律分散型組織が好きです。

モチベーション革命

尾原和啓
『モチベーション革命 稼ぐために働きたくない世代の解体書』
幻冬社
2017年10月(電子版)
20190523 モチベーション大事ですよね。本書は、若者のモチベーション論です。無理とわかりつつも、定義上、自分もぎりぎりミレニアル世代と言っていいんじゃないかと思っています。ただ、団塊の世代の感覚は持ち合わせていないということは言い切れます。モチベーションを達成や快楽に求める旧世代に対し、本書で乾けない世代と表現されている若者は、意味合いや良好な人間関係、没頭に求めているという話です。ちょっと違和感のある部分もありますが「“労力の割に周りが認めてくれること”が、きっとあなたに向いていること」というのは、そうだと思います。人工知能には、理解することはできないであろう非効率と無駄に満ちた偏愛こそが、これからの価値なのかもしれません。また、やりたいことがない人にとっては、これからの時代は生き辛いと述べられています。生きやすいんだか、生きづらいんだか。

武器になる哲学

山口周
『武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50』
KADOKAWA
2018年5月18日(電子版)
20190504 プラチナウィーク唯一の1冊。とても面白い1冊でした。『世界のエリートはなぜ「美意識」〜』を読んでから、ファンになりつつあります。副題にあるように50のキーコンセプト、そして最後に本が紹介されています。哲学・思想、アートは、苦手な部類なので、コンパクトにまとめてもらえるととても助かります。自分なりにそうだなって思ったのは、「説得より納得、納得よりは共感」、「ロゴス、エトス、パトス」が必要、「自由の刑に処されている」、「悪とは、システムを無批判に受け入れることである」、「反論の自由」の大切さ、「未来を予測する最善の方法は、それを発明することだ」といったところでした。最近、創造力が落ちているのでいっぱい本を読みたいですね。

0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書

落合陽一
『0才から100才まで学び続けなくてはならない時代を生きる学ぶ人と育てる人のための教科書』
小学館
2018年11月29日(電子版)
20190109 帰省の新幹線にて。最近、NewsPicks界隈の本が多いです。本書のタイトルは、STEM+Artに尽きるのだと思います。あと、好きこそ物の上手なれ、ということでしょうか。自然体で行うことができるから、ストレスが少なく、高いモチベーションを保ちながら、オリジナリティを生み出すこともできる。自分のことをよく知ること(&他人も)、それを言語化できること、結局は価値観を大切にすることが肝要なのでしょう。◯×クイズの世界ではない、自ら問いを立て、答えを考え抜く姿勢が益々重要になってくるはずです。わかるまで教えてもらうことと、自分で答えを見つけることの2つの間には大きな差があるというのは、納得です。

動物農場

ジョージ・オーウェル、高畠文夫 訳
『動物農場』
角川書店
2015年1月25日(電子版)
20181205 『一九八四年』が面白かったので、『動物農場』に手を出してみました。ジョージ・オーウェルはいいですね。本書は、「動物農場」の他、「象を射つ」「絞首刑」「貧しいものの最期」が収録されており、残り3割は解説です。解説にある、“寓話とは諸性格の最大公約数を抽出してきて異種の典型に発展させる作業である”というのは、なるほどなぁと思いました。そういう意味で、この『動物農場』は、様々な独裁や全体主義を表現した秀逸な作品だと思います。知らないままに一般大衆を洗脳し、その意識を変えていく「管理社会」の指導者たちのやり口を認識する良書です。滑稽ながらも、現実社会をうまく映し出しています。面白い話ではないですが、現実は小説よりも奇なりと感じますね。ジョージ・オーウェルを読むといつ何時も自由でありたい、と強く思います。

大本営参謀の情報戦記

堀栄三
『大本営参謀の情報戦記 情報なき国家の悲劇』
文春文庫
2015年8月20日(電子版)
20181124 時間のない中でも読めた1冊。30歳で大本営参謀になった堀さんの手記です。読み応えがありました。日本の敗戦を情報戦の視点で書かれています。軍事の問題に限らず、政治、教育、企業活動にも通じる内容だと思います。指導者の戦略の失敗は、戦術や戦闘で取り戻すことは不可能であると述べられています。枝葉と根幹(特殊性と普遍性)を見極めることの大切さ、真の情報を顧みずに一握りの専断で行われる組織の危うさを痛感しました。トップの責任というのは、非常に重いものです。日本では優秀な人材が中心になって動いて、組織はしばしば建前になる例が多いというのは、精神論に傾く日本の組織文化があるように思います。

世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか?

山口周
世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 経営における「アート」と「サイエンス」
光文社新書
2017年7月20日(電子版)
20181113 過去最多のブックマークなのではないかという1冊。示唆に富んでいました。結構衝撃的だったのが、アカウンタビリティに対する批判です。過度に「合理的な説明可能性(アカウンタビリティ)」を求めすぎると、意思決定のプロセスにおけるリーダーの直感や美意識はほとんど発動されず、結果的に意思決定の品質を毀損する、アカウンタビリティは「無責任の無限連鎖」になるという言説です。アカウンタビリティ信奉者の私には、難しい問題だなという印象でした。さて、本書の概要は、サイエンス重視(論理と理性)に偏った経営は、必ず他者と同じ結論に至り、レッドオーシャンでの戦いになり、延長線上にストレッチした数値目標を設定し、現場のお尻を叩いてひたすら馬車馬のように働かせるというスタイルに至り、行き先が見えないままにただひたすらに死の行軍を求められている状況に陥るということでした。また、経営に関わる人たちの美意識がほとんど問われず、計測可能な指標だけをひたすら伸ばしていく一種のゲームのような状態は、今日の続発するコンプライアンス違反の元凶となっているということでした。結果的に、過去の優れた意思決定の多くは、「感性」や「直感」に基づいてなされていて、美意識(真・善・美)が大事だというオチなのですが、詳しくは読んでみてください。

エッセンシャル思考

グレッグ・マキューン著、高橋璃子訳
『エッセンシャル思考 最小の時間で成果を最大にする』
かんき出版
2014年12月12日(電子版)
20180528 時間が足りない生活に突入して久しいので、再考する材料として読んでみました。大量のブックマークが残るほどに、示唆に富んだ内容でした。要は、本質を見失わないこと、シンプル イズ ベストということだと思います。余裕を持って事に当たることも大事。あと、そうだよねと思った部分としては、「古典は読む者の視野を広げ、時の試練に耐えた本質的な思想に立戻らせてくれる。」「失敗を認めるということは、自分が以前よりも賢くなったことを意味する。」「ほとんどあらゆるものは、徹底的に無価値である。」がありました。

未来の年表

河合雅司
『未来の年表 人口減少日本でこれから起きること』
講談社
2017年7月1日(電子版)
20180325 人口減少(出生数の減少、高齢者の増加、勤労世代の減少)で二進も三進もいかない日本の話です。

日本人の9割が知らない遺伝の真実

安藤寿康
『日本人の9割が知らない遺伝の真実』
SBクリエイティブ
2017年1月1日(電子版)
20171116 結局、環境ではなく遺伝という話です。

光抱く友よ

蘯のぶ子
『光抱く友よ』
新潮社
2008年4月1日(電子版)
20170823 小説を読んでみようと、高校のOGでもある蘯のぶ子さんの芥川賞作品をダウンロード。「光抱く友よ」「揺れる髪」「春まだ浅く」の3本が集録されています。舞台が地元なだけあって、描写される風景が実際にどこなのかがはっきりとわかる内容でした。方言も懐かしい。「マイマイ〜」も自叙伝的な小説ですけど、この3本いずれも舞台は、ご本人が高校〜短大時代に生活された場所となっています。小説は普段読まないですし、地元贔屓が確実にあるので、評価に苦しむのですが、主人公たちの心の動きを読み進めるのは、なかなか面白かったです。地元シリーズで次は伊集院静『受け月』でも読んでみようかと思案中。

一九八四年

ジョージ・オーウェル、高橋和久 訳
『一九八四年』
早川書房
2012年7月25日(電子版)
20170720 本に餓えていただけかもしれませんが、おもしろかったです。社会が変わりつつある今に、是非読んで欲しい1冊ですね。人間の社会・心理を小説として、よく表現されているように思いました。究極的には、この小説の世界で行われていることが、ゆる〜く行われているのが実社会なのでしょう。そうだよねぇという部分が多くて、マイノート(kindleの)が増えました。この小説、1949年に1984年の未来を描いた作品というのだから、びっくりです。書きたいことは色々あるのですが、当たり障りのないところでは「比較の基準を持たない限り、事実に気付き得ない」ということです。人の思考を操るというのは、罪だと思いますね。私はいつ何時も自由でありたい。「戦争は平和なり 自由は隷従なり 無知は力なり」こわー

貞観政要

湯浅邦弘
『ビギナーズ・クラシック 中国の古典 貞観政要』
KADOKAWA
2017年1月25日(電子版)
20170208 マネジメント・リーダーシップは帝王学にあり?と思って、手に取ってみました。大変良かったです。中国の古典は、実に素晴らしい。『論語』もいいですけど、個人的には『菜根譚』『孫子』『中庸』が心に残っている古典。『貞観政要』はこれに加えたいと思いますね。内容は十思九徳、これに尽きるのではないかと。君主となる者には、十思が大事だと思いますが、私は九徳を重んじたいですね。「寛容であってしかも厳しい。柔和であってしかもしまりがある。慎ましやかでしかも物事の処理がてきぱきしている。物事に明敏でしかも敬いの心がある。従順でしかも果断。正直でしかも温和。おおまかでしかも清廉。剛毅でしかも思慮深い。実行力に富みしかも正義にはずれない。」それはそれで讒言には気を付けなければなりません。

統計学が最強の学問である

西内啓
『統計学が最強の学問である』
ダイヤモンド社
2013年1月28日(電子版)
20170122 数年前に流行った本ですよね。Kindleに落として、ずーっと放置していました。最近は、統計も触るようになったので、出張の移動時間に読んでみました。データマイニング、機械学習、人工知能、自然言語処理、ビジネスインテリジェンス、競合分析、統計解析といった統計学を使用した分野は、今かなりアツいです。身につけておいた方がよい知識であることは確かです。難解なものではなく、端的に言ってしまえば、「十分なデータ」をもとに「適切な比較」をするだけで、経験と勘を超える真実を掴むことができる手法です。本書では、前半の方にその有用性、後半は実際の分析の基礎について説明されています。少し統計を囓ってから読むと読みやすいと思います。なお、一番驚いたのは、著者が自分より若い方だったこと。

変身

フランツ・カフカ
『変身』
新潮社
2014年10月31日(電子版)
kafka この間、本を読める状態になかったため、気晴らしにすぐ読める本として「カフカでも読んでみたら。変身とか」という一言で手に取りました。帰省の移動の際に読みました。初カフカです。カフカについて知識がなかったので、全くイメージつかなかったのですが、確かに変身していました。前に、星新一を勧められて読みましたが、それと同じ感じだったというのが素直な感想。また機会があれば、読んでみようと思います。

なぜ日本は若者に冷酷なのか

山田昌弘
『なぜ日本は若者に冷酷なのか』
東洋経済新報社
2014年1月1日(電子版)
07 山田先生の本は久しぶりです。10年くらい前に「パラサイト・シングル」や「格差社会」という言葉が流行った頃によく読んでいました。当時の状況から2015年の現在は、さらに将来的な展望が厳しい時代になっていると言えます。本書は、雇用や社会保障において、中高年に手厚く、若者が冷遇されている現状への警笛が詰め込まれていると言えるでしょう。変える必要はわかっているけれど、一向に変わらない制度や風土が、今後どんどん我々やその下の世代に大きな重しとなって顕在化していくことは明らかです。流行り廃りはこれほど猛スピードで変化しているのに、昔ながらの正社員像や新卒一括採用、家族観といったいわゆる日本的価値観は、なかなか変わらないものですね。

だから日本はズレている

古市憲寿
『だから日本はズレている』
新潮社
2014年10月17日(電子版)
IMG_9062 古市君の本を手に取るのは初めてだと思います(たぶん)。本というよりブログを読む感覚(内容も含め)でした。雑誌記事の寄せ集めのようなので、そんなもんなのでしょう。豊かで平和な日本では、結局はみんなそこそこ幸せに生きていることが、先送りというこの国を蝕む根底にあるのでしょう“おじさん”も“若者”も総じて他人任せです。監視社会の有用性については、個人的な嫌悪感さえ克服すれば、それなりに世の中がスマートになるのではないかと思います。人間には無理かもしれませんが。イニシエーション・セレモニーなる入社式、“社会人”なる謎の存在に対して、脱サラ・フリーター・フリーランスという自由な生き方は、自由に生活したいというみんなの憧れによる普遍的なものなのでしょう。コンサマトリーな生き方が進んでいくかはわかりませんが、静かな革命が世の中を変えていくのだと思います。本を読んでいて、一極集中もありだなと思えてくるところがまた、平和ボケなのかもしれません。最後に、「学問」が人の上に人を造るというのは、福沢諭吉の真意であり、間違っていないと思います。

学歴分断社会

吉川徹
『学歴分断社会』
筑摩書房
2011年2月25日(電子版)
20150731 多忙を理由に内なる怠け者の誘惑と戦いながら、7月最終日にて読了。本書はタイトル通り、中卒・高卒・大卒といった学歴によって分断されている社会を扱ったものです。年齢、職業、家族構成、趣味、年収といった分類、あとその分類に基づく傾向はいろいろとありますが、社会を真っ二つに分け、傾向がはっきりしているものとして学歴は確かに存在します。本書は、「格差社会」と呼ばれて久しい今日の状況を学歴という切り口で、感情論にならないよう気を配りながら客観的に考察しています(格差は広がっていないという主張です)。昭和の頃のように、差はあれ、みんながポジティブな時代と比べれば、相対的に不平等を認識しやすいようになったという見解でした。話は変わりますが、選挙時の自民・公明支持者の割合とその指示階層の補完性は、なるほどと思いました。学歴差で思考パターンが異なるというのも納得できます。重要なのは、2つの学歴集団の間に大きな格差が生じないようにすることであり、上下関係ではなく、水平関係で考えるということなのだと思います。本書で、首都圏と関西圏を例にしていたのは言い得て妙でした。

明誠 会計・監査トピックス vol.01

明誠監査法人
『明誠 会計・監査トピックス vol.01』
明誠グループ
2010年10月15日(電子版)
20140827 Kindleストア > Kindle本 > ビジネス・経済 > 経理・アカウンティングのなかを彷徨っていたら、たどり着いたKindle本です。明誠監査法人のニュースレター(メルマガ?ブログ?)のバックナンバーをKindle化したもののようで、vol.08まで(8ヶ月分)あります。ちなみに価格は¥99。↑にアクセスすれば、タダで読めます。なぜKindleで有料で販売しているのかは謎です。内容は、〔トピック解説〕として“事業再生ADRについて”と“グループ法人税制”、〔連載記事〕として“IFRS(国際財務報告基準)”の概要と現状、“不正な財務報告”の架空収益の計上の事例でした。あえて、おカネを落としてKindleで読む必要もなく、巷のWebサイトで十分な内容でしょう。花岡C⇄八尾Cの片道で十分読めます。

ゼロからの現在価値計算とDCF法(入門編)

ふくしままさゆき
『ゼロからの現在価値計算とDCF法(入門編)』
花嶋生花
2014年2月13日(電子版)
20140818 昨日に引き続き、¥99の電子書籍です。経法大→瓢箪山の15分で読めます。簿記や原価計算の授業をしていて、学生が躓きやすいのが割引現在価値です(おそらく経済学でも同じでしょう)。ゆっくり考えればわかるはずなのですが、慣れないとどうしても頭がこんがらがる代物です。どんな解説なのか興味があったので読んでみました。読んでいて特になるほど!という内容はないのですが、簡潔に説明されているので、根気がなくても読みこなせるというのがいいところでしょうか。敢えて挙げるとすれば、棒グラフは視覚的にわかりやすいし、“年金”の意味(あの年金ではないこと)は、意外と教科書には書いてないかもしれません。思いつきですが、数学が苦手な人のために、数式の解説も含めた説明がある本があるとわかりやすいかもしれませんね。

連結がわかる人はコレを食べている

石王丸周夫
『連結がわかる人はコレを食べている』
Amazon Services International, Inc.
2014年1月20日
20140817 なんとなくKindleで落としてみました。¥99です。連結に苦手意識のある方は、是非読んでみてはいかがでしょうか。わかりやすい例えで連結の仕組みが解説されています。個人的には、ビッグマック、車両間移動、最後の将棋は「なるほど」と思いました。こういった個人で執筆されてKindleから発行されている電子書籍は、編集者付きの出版社から発行されている書籍に比べれば、体裁等で質的には劣りますが、気持ちが伝わってくるし、何より安いので気軽に読めるのではないかと思います。過去記事を見ると、大型連休になると時間があるのか、会計系のモノを検索して物色している形跡があります。電子書籍ではありませんが、iTunesUでは早稲田等の会計系の授業もアップされていて、無料で視聴できて、面白いですよ。

税務署の正体

大村大次郎
『税務署の正体』
光文社
2014年2月14日(電子版)
IMG_8533 税務署で働く人たちが読んだら、その通りと思うのか、そんなことはないと激怒するのか、とにかく税務行政をネガティブに表現した本なのは確かです。税務署員の自腹を切るほどの徴税ノルマとそれに伴う重箱の隅をつつくような指導、強きを助け弱きをくじくような税務行政が語られています。あわせて、筆記試験で幹部候補になってしまう公務員制度に対する批判(民間では入社時の筆記試験で将来が保証されるなんて確かにありえません)、国税OB税理士制度への批判が綴られています。国税に限らずですが、昭和の日本の悪習(コネや恫喝がまかり通る組織)は、この情報化社会で少なくなってきたとはいうものの、閉鎖的であったり旧世代の力が強かったりする組織では、まだまだ残っています。泣いている赤ん坊の哺乳瓶に差し押さえの赤札を貼ることができないと、この仕事はできないという例え(国が雇っているヤクザ)がありましたが、国税を志す学生がこれを読んだら、どう思うのか…。

教室内カースト

鈴木翔
『教室内カースト』
光文社
2013年3月1日(電子版)
20140621 読書本を持ち歩かなくなって久しくなりますが、すっかり電子書籍しか読むことがなくなってしまいました。誰もが感じる教室内でのあの感覚。上位グループ、中位グループ、下位グループ。そんなスクールカーストにスポットを当てた本です。あとがきと解説を読むまで知らなかったのですが、筆者は大学院生なのですね(84年生!)。修論を加筆修正したものが本書のようです。「自分の意見を押し通す」声の大きな生徒が中心となるのはよくあることですが、教室内で1軍となった場合には、権利も多いが義務も多いというのは、なるほどでした。確かに自分が何か言わなきゃという感じになることはあると思います。あと、社会というのは、どういう構成員であろうと、その場に応じた役割分担というか、位置づけがなされますよね。上(下)が抜けても残った者で、また同様の階層が生まれるという。こんな日常では、おそらく誰もが感じ取っているような目に見えない雰囲気を定義して分析しようとしている本書の試みは大変興味深かったです。

日本に殺されず幸せに生きる方法

谷本真由美
『日本に殺されず幸せに生きる方法』
あさ出版
2014年1月17日(電子版)
20140521 Kindleの大安売り(本人の宣伝)で手を出してしまいました。めいろまさんです。読めば読むほど、偏っていると思わざるを得ないのですが、内容は相変わらず面白いです。前半は、日本の労働について。協約上の時間外労働の上限で大日本印刷の1920時間には度肝を抜かれました。生活保護や刑務所生活がいわゆるブラック企業の社畜より楽で豊かな生活ができるというのも、世間体というものがなせる技なのかと思ったりしました。教育にかけるおカネと医療・介護にかけるおカネで、将来性がある(還元される)のは前者という現実にどう向き合えば明るい未来が切り開けるのでしょう。老人も減っていく状況になってきた日本の未来とは。後半は、相変わらずのイギリス賛美で、書かれている内容は(そうであれば)素晴らしいのですが、実際のところは見てみないとわかりません。どうなんでしょう。何にせよ、透明性の低い組織(社会)はいかんです。「コネ」で動く社会の未来のなさといったらね。アンチ既得権と権威。「諸君、狂いたまえ」by 吉田松陰です。日本の問題は、仕組みの問題です。能力があるのは間違いないはず。昭和的価値観を見直せば、いっきに開花すると思います(きっと)。もちろん、誰にとってもいい社会になるとは思いませんが。巻末に、本人がやる気になっていないのに、何を無理強いしても無駄だという話は、全く持ってその通りです。あと、多くの選択肢を持つことが人生を豊かになる秘訣です。

四畳半神話体系

森見登美彦
『四畳半神話体系』
角川書店
2012年9月1日(電子版)
20140505 遡ると約4年ぶりの森見作品。いつかの角川のKidleセール時に落としたのがiPhoneに入っていました。『四畳半神話体系』って、初版は2005年なんですね。ってことは、『夜は短し〜』よりも古いらしい。いつも通りの登場人物、団体、内容と思いながら読んでいましたが、比較的元祖な話なのね。アニメ化もされている作品です。昔、深夜に見かけた記憶があります。私、鈍いので3週目くらいでようやく意味がわかってきて、最後にはなるほどね、でした。たまには小説もいいものです。森見さんの京大を舞台にした作風は、相変わらずノスタルジックでした。

税理士試験 一度も落ちずに確実に短期間で合格する方法

片山康史
『税理士試験 一度も落ちずに確実に短期間で合格する方法』
Amazon Services International, Inc.
2013年12月10日
20140504 受験生を多く抱えている身として、たまにコレ系をネタとして読みます。「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」まさに格言です。「ウソを書くな」「白紙で出すな」「自分がわからない問題は他人もわからない」「簡単だと思ったら何か間違えているかもしれないと疑え」などは、試験に限らず重要なことですね。勉強法は参考で、自分に合う勉強法を確立するのが肝要です。理論暗記は漆塗りに例えられていました。暗記が先か理解が先かは、最終的には重要ではないかもしれません。税法科目が難しいのは、会計科目に合格した人たちが母集団であるからというのは、目から鱗でした。確かにそうです。難しいはずです。会計科目を3年で取得できなければ撤退すべき、5科目を8年で取得できなければ撤退すべき、というのはいい目安かもしれません。勉強時間と点数はある程度までは比例するにしても、やはり合格ラインという壁には関係なさそうです。税法1科目に1,000時間以上というのも納得。あと、院免除も5科目取得もスタートラインに立つまでの話で、そこからは実力であって、特にどちらに優劣があるわけではないと私も思います。人によりけりです。

君の働き方に未来はあるか?〜労働法の限界と、これからの雇用社会〜

大内伸哉
『君の働き方に未来はあるか?〜労働法の限界と、これからの雇用社会〜』
光文社新書
2014年2月14日(電子版)
20140428 「『自立』と『連帯』という人間社会の基本的な価値は普遍的」という文章で結んである本書は、労働(雇用)に関する本です。専門業務型裁量労働制で、特に労働時間がどうという職業ではない私ですが、雇用されています。自営や時間で労働を提供している方より、自由が利く形態です。基本的に自由であれば責任が求められ、安定を求めれば従属を強いられるものです。大義なきことをすれば、副作用が出てしまうのはモノの道理。本書では、そんなことがつらつらと書かれてあります。これから雇用社会が変わっていくことは確かでしょう。ITが進めば進むほど、私用と仕事を明確に分けることが難しくなるのは目に見えています。また、研究分野では、データ集めと分析くらいなら人工知能である程度できるかもしれません(?)。これからを生きる若者は、新たなルールのなかで生きていくわけで、親世代の伝統的制度論は役に立たないと思います。おもしろい考え方として、キャリア権というものが紹介されていました。労働者の転職力にマイナスになるのはキャリア権の侵害なのだとか。

キャリアポルノは人生の無駄だ

谷本真由美
『キャリアポルノは人生の無駄だ』
朝日出版社
2013年6月30日
200140203 めいろまさんの意見は、過激なところが多いですが、そこが面白いところでしょう。本書は、自己啓発や日本の悪しき慣習を批判しまくっています。自己啓発本は、一種の高揚感を与えます。私もbook diaryに載せている本には自己啓発系が少なくありません。無気力なときのやる気を出すためのキッカケやちょっとしたヒントを求めて読むことが多いです。胡散臭いものは、極めて胡散臭いです。重要なのは、あくまで一意見として自分なりに解釈して取り込むことでしょう。自己啓発本に限らず。あと、知識がないと情報に踊らされることになるということ。「私も何かになることができる」とは、無条件に思わない方がいいと思います。日本人の集団の中でも細かい競争を繰り広げている(何でもランキング化)ひっそりとした、しかし激しい競争社会は、「やって当たり前」の滅私奉公的な文化や「できるのが当たり前」で人のあら探しばかりしている文化、他人は「私と同じでなくてはならない」という嫉妬の感情の根源と相まって、妙に同調圧力の強いお国柄を作っているのでしょう。出る杭は打たれてしまうから、出る杭は海外に行ってしまうのかな。あと、前例のないものや失敗を極度に忌避するところとか。

ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた ―そしたら意外に役立った

堀江貴文
『ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた ―そしたら意外に役立った』
角川書店
2013年9月30日(電子版)
IMG_2617 余裕がないときには、Kindle。OSがMavericksになってiBooksがMBA上でも読めるようになったので、ちょっと試してみたい今日この頃。さて、時間的余裕がない日々を送っているので、簡単に読めそうな堀江君の本をチョイス。私も収監されたら、ゆっくり本読んで文章でも書いていたいです。という冗談はさておき、ホリエモンは基本的に嫌いな方ではないんですよ、私。まあ、ちょっとと思うところもありますけどね。本書は、タイトルの通り、堀江氏が獄中で読んで、薦めたい本が紹介されている、という本です。内容はさておき、副題の「そしたら意外に役立った」ですが、読書に限らず、大抵の学習は絶対役立つということは言えないけど、やっていると意外と役立つものです。読書なんて(◯◯なんて)何の役に立つのか、と言っている人には一生わからないとは思いますが。秋になりました。本を読みましょう。

伸びる30代は、20代の頃より叱られる

千田琢哉
『伸びる30代は、20代の頃より叱られる』
きこ書房
2013年8月31日(電子版)
IMG_2297 典型的な自己啓発本です。書籍は2010年9月発行のものらしいです。全7章、伸びる30代と沈む30代の特徴を70ほど取り上げて、端的に書かれてあります。共感するところ、自分の感覚とは少し距離があるところ(解釈によっては)とありますが9割方は全くその通りだと思います。世の中、最終的には能力ではなく性格です。当事者意識と感謝の気持ちをもって、事にあたっていれば必ず道は拓かれています。付け届けをしないと仕事が与えられないなんて、実力がない証拠であり、組織が腐敗している証拠(先はない)。口が堅いというのは信用という意味において最重要事項であり、いつも愚痴っているのは信頼されない人の特徴でもある。ホント、口は災いのもとです。20代までは先天的な能力がモノを言うが、30代からは後天的な努力の差が一気に顕在化するというのは、ああ、そうだなぁと思いました。あと「人格なき有能者は犯罪者である。能力なき人格者は卑怯者である。人格と能力は二つではじめて一つのものなのだ」と。

未来の働き方を考えよう

ちきりん
『未来の働き方を考えよう』
文藝春秋
2013年7月20日(電子版)
IMG_2153 言わずと知れたちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)の著書。移動の多い9月にKindleで読もうと落としていました。本質を突いた評論は素直に面白いです(フォローしてないけど)。副題の「人生は二回、生きられる」というのは一生一つの仕事を続ける限界についてなのですが、これから寿命が長くなり、年金受給も遅くなることを考えれば、これまでのワークスタイルでは生き辛いだろうというのは容易に想像できます。過去に築いた人的資産の質と量ではなく、何歳になっても新たな人的関係を構築していく能力が大事というのは、持たない生き方を指向する私にとっては激しく共感するところです。中大の竹内先生(@kentakeuchi2003)の5つのキャリアシナリオは職業選択の際、とても重要だと思いました。これはゼミ生なんかには話してあげたいと思います。市場価値を意識することが肝要ですね。

税理士試験の受験生日記

福田広文
『税理士試験の受験生日記』
Amazon Services International, Inc.
2013年3月13日
IMG_1421 またもKindle。税理士試験を受けたことはないのですが、ゼミ生には受験生もいますし、体験記を読むことで何かアドバイスできることでもあればとダウンロード。科目合格制度というものがなければ、日本において最も難しい国家試験が税理士試験ではないでしょうか(1回で5科目合格する方は、1年に1人か0人ですからね)。会計学科(しかも税務会計ゼミ)、そして科目免除系の大学院(会計学)だったこともあり、今となっては周りには多くの税理士先生(昔は受験生)がいらっしゃいます。そして、私の授業を受けた学生のなかにも5科目合格者が出始めています。みなさん、どんな苦労をされたのか…、改めて税理士試験の過酷さを痛感しました(なんて恐ろしい試験…)。そして、特に資格を持っていない私ごときが、受験生を前に教壇に立ってよいものか、と思わされました。ある程度、体系的な知識はつけておかなければ…

イメージでわかる簿記の本

伊平彰俊
『イメージでわかる簿記の本』
Amazon Services International, Inc.
2013年2月12日
IMG_1413 移動時間のKindle本として数冊ダウンロード。電子書籍は、通常の書籍では絶対に流通しないようなものまでありますよね(笑)。超初心者向けとして書かれてある簿記の基本です。簿記って、本当に最初のハードルが高くて、どうすれば理解できるかを追求した内容と言えます。ただ、本当にわかりやすいかについては初心者の方が読んで、どう思うかです。個人的には、仕訳が出てきたところあたりから、勘定科目が出てきたあたりから、雲行きが怪しくなっている(結局ハードル高くなっている)ような気がしました。導入部分、B/SとP/Lの仕組みくらいまでは、とてもわかりやすいと思いました。まあ、簿記の授業は、私もいろんな角度から毎年攻めていっているのですが、なかなか受講生の多くを簿記・会計の世界に引き込むことには成功していません。

さっさと不況を終わらせろ

ポール・クルーグマン
『さっさと不況を終わらせろ』
早川書房
2012年8月25日(電子版)
IMG_1364 久々のKindle本。クルーグマンの本は実は初めて(HBRの論文を読んだことはありますが)。スティグリッツの本は好んで読むので、感覚的にはその延長線上。内容は単純明快で、ケインズ的な財政出動の推進、金融緩和についての流動性の罠に嵌まっている現状分析、規制緩和批判(あと共和党批判)と、今の経済の仕組みのマズいところを大変わかりやすく説明しています。皮肉っぽい書き方が多いので、田中先生の時価会計(国際会計基準)批判を読んでいるようです。読みやすさとその言い回しも似ています。結局、行き着く先は“政治”なんですよね。どこぞのパワーバランスで政策(制度)というのは決まっているということ。富めるものがますます富んでいくという構造、欲望の歯止めが利かない仕組みに誰がどういう意図でしてしまったのか…。経済学を勉強したのは、12年以上前で、今では記憶から消えてしまっているのですが、経済学の面白さが伝わりますね。経済学部生には、読んでもらいたい1冊です。

日商簿記2級遠回り日記

Nishiyama Kazuhiro
『日商簿記2級遠回り日記』
Amazon Services International Sales, Inc.
2013年2月22日
IMG_0346 Kindleで会計系のいい電子書籍ないかなぁ〜と見ていたら出てきた一品。こういう個人体験記も販売されているんですね。こういった内容は、Blogで多くあることでしょう。ただ、間違いなく埋もれるでしょうし、読まれませんよね。こうやって99円で販売されていると目立ちます。そして、ポチッとする人がたまにいるという(私)。巷に溢れる合格体験記より、多くの方のリアルに近いのでしょうか。書いてあることはすべて正しいです。小学校で習う四則演算ができれば簿記学習にはまず困りません。著者が商学部会計学科というのは親近感湧きます。こういう文章に触れるのも電子書籍の醍醐味かもしれません(ネット上にタダでいくらでも転がっているんですけどね)。

20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

Tina Seelig著、高遠裕子訳
『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義(電子版)』
2011年2月28日
阪急コミュニケーションズ
20130220 Kindle第3弾。特に読みたい本だったわけでもないのですが、AmazonさんのおすすめということでKindleに落とした本です(ふとした瞬間に読めるかなぁと)。キーワードは“起業家精神”(それ系です)。印象的だったブックマークをご紹介。「並はずれた業績を達成した人々の最大の味方は、ほかの人たちの怠慢である」なるほどですね。老子の言葉「生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。(略)仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、つねに仕事であり遊びでもあるのだ。」これもなるほど。「失敗していないとすれば、それは十分なリスクをとっていないからかもしれません」反省。「何かをしてくれたということは機会費用がかかっている」これは忘れてはいけません。「情熱とスキルと市場が重なり合うスウィート・スポット」これが熱い場所です。「目的地までの経路を決めないで、難しい問題に取り組もうとする気概」新しいものを作るのは並大抵の根性ではないということですね。起こすことは大変だ。

イノベーション思考の本棚

小山龍介
『イノベーション思考の本棚』
パブー
2011年8月26日
20130124 今回もKindleにて。本の出し入れがないだけで、こんなに便利になるもんですかね。さて、本書は27冊のビジネス書の書評本(紹介)です。超コンパクトにまとまっているのでストレスなくサラッと読めます。これからの時代を端的に表していると思えたのが次の項目。「機能」だけでなく「デザイン」、「議論」よりは「物語」、「個別」よりも「全体の調和」、「論理」ではなく「共感」、「まじめ」だけでなく「遊び心」、「モノ」よりも「生きがい」。これからの(今もそうですが)複雑形の世界、不確実な世界には、サイエンスではなくアートが重視されそうな気がします。単純(シンプル)なルールとコンセプト、様々な価値観や考え方を許容する寛容性とバランス感覚、こういったことを教壇でも伝えていきたいと思いますね。もちろん、論理思考を備えた上で。

ノマドと社畜 〜ポスト3.11の働き方を真剣に考える

谷本真由美
『ノマドと社畜 〜ポスト3.11の働き方を真剣に考える』
朝日出版社
2013年1月11日
20130116 twitterでおなじみの@May_Romaさんの本です。初めてKindleで講読。というのも、そもそも今は電子書籍でしか提供されていないので。電子書籍いいですね。iPhoneで読むというのは画面は少し小さいですけど、いつでも取り出せる利点と嵩張らないのは最強です。さて、世間ではノマドへの憧れのようなものが全盛(?)です。いかにフリーランスな生き方が大変かは私も一応わかっているつもりです。自分で稼ぐということは想像以上に大変です。でも、自分の専門性を磨いている人にとっては、魅力的なワークスタイルだと思います。本書に書かれていることは基本的に同意です。少々きつめのことも書いてありますが、だからといって委縮せず、是非チャレンジしてもらいたいと思います。働き方は、人それぞれですよね。そういえば最近、豊かさとは何か考えるようになりました。昭和的な価値観からは脅威なのかもしれませんが、日本が柵に囚われず、よりよい社会になっていくことを望みます。
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