岩波現代文庫

ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)

R.P.ファインマン 著/大貫昌子 訳
『ご冗談でしょう、ファインマンさん(下)』
岩波書店
2000年1月14日
IMG_0225 ここのところ読書が滞っていました。1か月ぶりに読み終えたファインマンさん下巻、上巻と同様に面白く読めました。特に、カリフォルニア工科大学の卒業式式辞のカーゴ・カルト・サイエンスの話は、貴重な内容でした。“徹底的な誠実さ、己をごまかすことのない潔癖さ”、“研究をするうえで、細心の注意を払う努力を怠るなら、一時的な名声や興奮は得られても、科学者としては決して尊敬されない”。肝に銘じておく必要がありそうです。あと、専門家の報告を鵜呑みにせず、自分でちゃんと確かめるというのは、大量の情報にさらされた現代社会において、すべての人が注意すべき事柄だと思います。

ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)

R.P.ファインマン 著/大貫昌子 訳
『ご冗談でしょう、ファインマンさん(上)』
岩波書店
2000年1月14日
DSC05678 ↓にお勧めとあった1冊。1965年にノーベル物理学賞を受賞したリチャード・ファインマンの自叙伝です。かなり面白く読めました。興味のあることにトコトンな姿勢は、科学者に必要不可欠の素養だとつくづく思いました。知識をきちんと理解して、実際にあてはめて使うことの少なさ。「知っていること」を知らないということが、どれだけ多いことか、考えさせられました。あと、「教える」ことは、少しでも世の中に役に立っているという心の支えというのは、共感です。ただ、社会に役立つ発明を、と言われても途方に暮れますし、進まないときには罪悪感にかられるものです。
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