榎本博明
『ほめると子どもはダメになる』
新潮社
2015年12月20日
IMG_0795 帰省の際、移動用に購入。結論から言えば、文化の文脈で「褒めること」を考えないとうまくいかないという話でした。最近の傾向で一番ダメなのは、ネガティブなことを無理やり人為的にポジティブに変換することでしょう。挫折を繰り返し、叱られることで鍛えられるというは、成長過程において外せない事柄であって、避けることはできません。あと、心理学の研究結果として、ポジティブ思考を吹き込むより、ネガティブ思考を吹き込んだ方が成績は上がるとか、能力よりも努力を褒めるといいらしいです。クレームに萎縮し、サービス産業化してしまっている大学をはじめとする教育業界についても苦言を呈していました。褒めすぎるのもダメだし、叱責し過ぎるのもひねくれてしまう。バランスをとるのは至難の技です。