田中弘
『国際会計基準(IFRS)はどこへ行くのか −足踏みする米国・不協和音の欧州・先走る日本』
時事通信出版局
2010年9月1日
DSC06646 2004年の『不思議の国の会計学』以来、久々に田中先生の本。いつもと同様、大変面白く読めました(多分に穿った見方という点でも)。時価主義反対論者の先鋒とも言える田中先生のIFRS批判です。内容は、副題が非常に簡潔に示しています。磯山さんの『会計基準戦争』とあわせて読んで頂くと会計に関する興味が沸いてくるのではないでしょうか(ただし、ワイドショー的な感覚で)。巷で騒がれているIFRSを丸飲みしない観点を得るという意味では有用だと思います。大変読みやすいので読んでいない方は、既刊の『時価主義を考える』『時価会計不況』『不思議の国の会計学』もお勧めです。