三宅香帆
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
集英社
2024年4月22日
続けて新書です。新書大賞2025に選ばれた、よく売れている本です。例えに映画『花束みたいな恋をした』の麦と絹が多用されています。社会人になった頃、私も本が読めなくなったと嘆いていました。2006年6月にこのbook diaryが更新できなかったときには、文化的に自分は終わったと思いました。最近はスマホに時間を奪われているなと思うなどしています。本書は、読書と労働の関係を歴史的な観点で紐解いているものです。本を読む時間を確保するためにはどうすればよいか、というものではないです。売れる本や世間の読書観の変遷は、とてもおもろしかったです。世の中っていうのは、いつも流行に沿って動いているものだと再確認したように思います。最終的には、仕事に全力投球のトータル・ワークをやめようという話になります。全身全霊を美談として捉える風潮は、私も危険だと思います。余裕を持つことが大事ですね。
『なぜ働いていると本が読めなくなるのか』
集英社
2024年4月22日
続けて新書です。新書大賞2025に選ばれた、よく売れている本です。例えに映画『花束みたいな恋をした』の麦と絹が多用されています。社会人になった頃、私も本が読めなくなったと嘆いていました。2006年6月にこのbook diaryが更新できなかったときには、文化的に自分は終わったと思いました。最近はスマホに時間を奪われているなと思うなどしています。本書は、読書と労働の関係を歴史的な観点で紐解いているものです。本を読む時間を確保するためにはどうすればよいか、というものではないです。売れる本や世間の読書観の変遷は、とてもおもろしかったです。世の中っていうのは、いつも流行に沿って動いているものだと再確認したように思います。最終的には、仕事に全力投球のトータル・ワークをやめようという話になります。全身全霊を美談として捉える風潮は、私も危険だと思います。余裕を持つことが大事ですね。
久々の新書です。昔から読解力というものに違和感(よくわからない)があったのですが、本書を読んで、やっぱりそうだよね、と安堵しました。普段からよく読み違いをすることが多いのですが、基本的に読んだ時の最も身近な情報から展開してしまう単語の読み間違いや思い込みということを改めて理解しました。そして、会話でも全く違う理解や解釈をすることも多いです(困っている)。あと、読みにくい、どうしても集中できない、入り込めないという状況も、本書の説明に納得しました。総じて、読み物にしろ何にしろ、違和感は大切にした方がいいと思いました。よくわからないことには、何か理由があるものです。情報が多い世の中ですから、文章に騙されないようにこまめにファクトチェックするクセはつけておくべきですね。あと、理解を促進するための相互説明はいいなと思いました。