2012年09月

僕たちは知恵を身につけるべきだと思う

森田正康
『僕たちは知恵を身につけるべきだと思う』
クロスメディア・パブリッシング
2012年9月11日
IMG_5811 おもしろい経歴(UCバークレー→ハーバード→ケンブリッジ→…→東大)の著者です。タイトルは今の時代に合っているのではないでしょうか。内容はなかなか面白い処世術だと思います。“安定を求めるのであれば、安定を捨てること”ってのは、大事な観点です。“これがしたい”“こうなりたい”を具体化するべきでしょう。そして、前向きに取り組んでいく。合理性と義理人情は切り離せないという話も頷けます。各セクションの最後に偉人紹介や賢者の知恵というミニコラムがありますが、夏目漱石の「智に働けば角が立つ、情に棹されば流される、意地を通せば窮屈だ」は言い得て妙ですよね。全体を通して、所々日本語に違和感ありましたが、まあ細かいことは気にしない。いやぁ、これからの世界はエキサイティングですね。

なぜ、あの人の周りに人が集まるのか?

志賀内泰弘
『なぜ、あの人の周りに人が集まるのか?』
PHP研究所
2012年5月21日
IMG_5795 また似たような本です。通勤でサクッと読める本をチョイス。水戸黄門かっという内容です(若干ネタばれ)。ポイントはマニュアル人間になるなということでしょうか。マニュアルというのは、あくまで最低限のもので上限ではないという。決められていることを決められている通りにやっているだけでは、なかなか発展はないよと。守破離という考え方もありますが、おもてなしに関してはマニュアルは最低限のもの。相手の心の琴線に触れるためには、やはり型に固執せずに、相手に合わせた臨機応変な対応というのが必要になるでしょう。個人的には「おせっかいだと思われたらどうしよう」という考えを少し後退させる必要があるなぁと考えさせられました。

あなたが落ちぶれたとき 手を差しのべてくれる人は、友人ではない。

千田琢哉
『あなたが落ちぶれたとき 手を差しのべてくれる人は、友人ではない。』
日本実業出版社
2012年8月20日
IMG_5792 ↓と同じく対人関係の本です。これまたサラッと読める本。70個の処世術といったところでしょうか。共感できるところは多いです(全部が全部ではありませんが)。タイトルの“あなたが落ちぶれたとき 手を差しのべてくれる人は、友人ではない。”というのも、一概には言えないはず。本書の内容は、要は自分をしっかり持てということなのではないかと解釈します。あと、心遣いは大切にと(ベタベタするのはダメ)。わかっちゃいるけど、なかなか実践するのは難しいんですけどね。日々の心掛けです。

特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ

五百田達成、堀田秀吾
『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』
クロスメディア・パブリッシング
2012年6月11日
IMG_5788 タイトルまんまの人なので、購入。各エピソードごとに“ここさめ(心が冷めてる)度チェック”があるのですが、まあ当て嵌まりますわな。コミュニケーションって難しいですよね。さて、内容は見た目通り、コンパクトで読みやすいです。心理的な考察が入るところがとても面白いし、共感しますね。「飲み会は這ってでも行け!」という教えは、到底私には出来かねますが。考え方(気持ち)次第で、見えてくる世界は違うものです。個人的には、こういう人それぞれの癖というのは、やはりこれまでの環境にあるのかなと。本書の最後にFBTwが紹介されているのですが、Twがつぶやきゼロでちょっとビックリしました(フォローしてみよう!って書いてあるのに…)。ちなみにFBの方は積極的に運営されています。

気づく仕事

博報堂 研究開発局
『気づく仕事』
集英社
2012年4月30日
写真 いわゆる“気づき”に焦点を当てた本です。“気づき”から得るものは計り知れないといっていいでしょう。そして、“気づき”を得られなければ、成長はない。本書は、広告を生業とする博報堂において、いかに生活者が気付いていないことに気付くことができるかという課題に対する“気づき”を得るための方法論をまとめたものです。会議ではなく打合せによる共同脳空間をつくるというのが主な内容といってよさそうです。なるほどなぁと思ったのは、サッカーでのキラーパスを気づきに置き換え、いつ、どこで、どのように生まれるかは、わからない、ただ、それを得るための効果的な道筋があるという。つまりは、かたち(組織やフォーメーション)を整えただけでは、生まれないという。とっても頷けます。

IFRSはこうなる 「連単分離」と「任意適用」へ

田中弘
『IFRSはこうなる 「連単分離」と「任意適用」へ』
東洋経済新報社
2012年3月31日
IMG_5574 時価会計・国際会計基準反対の田中先生、今回も炸裂しています。会計を学び始めたときから、原価主義に傾倒している私としては読みやすい本です。企業会計原則もラブです。しかし、わかりやすく書いてあるようで、なんか違うような、そういう違和感は、いつもながら感じます。副題の“「連単分離」と「任意適用」へ”ですが、現実的にはこの方向で間違いないと思いますね。さて、本書のなかで大変共感した一文を。「…常識を論理的に構成することにあり、したがって、論理構成そのものは技術的に緻密で、素人の常識には分からなくても、その結果は、まったく素人の常識に一致するものとなるであろうし、またそうならなければならない。(続く)」これが我々の仕事。
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