2006年10月

ITスキル標準経営者向け概説書

独立行政法人 情報処理推進機構 ITスキル標準センター
『ITスキル標準経営者向け概説書』
株式会社アイテック
2006年4月30日
10.30 ITスキル標準知ったかぶってんじゃないよ。ということで手に取った一冊。これを読んで、「ウチもITスキル標準を使ってビジネス戦略を!」なんて思う人がいるかは別として、まあざっくり説明されています。特に最後の事例紹介は、抽象的過ぎて微妙な内容。個人的には、ITスキル標準は使いづらい代物だと思っているので、少しは親近感がわくのかと期待してましたがイマイチ。これもITに関する知識や技術が多種多様で一概には言えない難しさでしょう。でも、こういう試みがされていけば、少しずつ業界としての成熟度も高まっていくはず。ITスキル標準に限らず、いろんな面で標準化が必要な業界ですから。

格差社会サバイバル

『格差社会サバイバル』
高橋朗
Nanaブックス
2006年6月12日
10.29 かなりナメた表紙です。この著者、こういう本をかなり書いている方のようです。さて、最近何かと話題の格差社会。確かに二極化が進んでいるように感じます。この本は、それなりに面白いとは思いますが、作為的でヒドい分析です。持論が強過ぎるし。内容をシンプルにわかりやく過激に書くと、こうなってしまうのだとは思いますが、鵜呑みにしてしまう人がいないか心配です。しかし、ちゃんと控えめに読めば、そんなに間違ってないし、結構いい内容もあります。「〜を学ぶ」ではなく「〜から学ぶ」というのは、共感。

デッドライン

トム・デマルコ著/伊豆原弓訳
『デッドライン』
日経BP社
1999年3月23日
10.24 『ソフトウェア開発の名著を読む』で紹介されていた一冊。おそらく、そのなかで一番読みやすい本だと思います。やっぱ、物語形式ほど読みやすいものはない。ソフトウェア開発をしている人なら、日々の自分の実体験と照らし合わせながら興味深く読み進めることができるしょう。ソフトウェア開発を成功に導く101の法則は、管理者であれば必ず気に留めておくべき事項でしょうね。守るのは難しいでしょうが。ソフトウェア開発に限らず、プロジェクトマネジメント一般に通用する内容です。まさにお薦めの一冊。

餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?

林總
『餃子屋と高級フレンチでは、どちらが儲かるか?』
ダイヤモンド社
2006年9月28日
10.5 思いのほか、わかりやすくていい本でした。管理会計を勉強するには、お勧めと言えます。↓よりも具体的な内容です。会計を苦手とする人には、まず↓を読んで会計アレルギーをなくして、←を読んで実践に近付けるというのはいいかもしれません。中小企業や税務会計なら『なぜ、社長のベンツは4ドアなのか?』が最近読んだなかではお勧め。いきなり、簿記や会計基準、税法といった拒否反応を起こしやすいものより、ここら辺の本から始めるのが動機付けとしては効果的でしょう。『女子大生会計士の事件簿』や『さおだけ屋〜』ももちろんお勧めです。

数字は見るな!

田中靖浩
『数字は見るな!』
日本実業出版社
2006年9月20日
10.1 日頃思っていることがうまいこと書かれてて、爽快な本でした。会計のわかりづらさって、たぶん世間の会計のイメージと実際(現場)の会計があってなかったり、会計本を読めば、やたら細かい説明(そして誰もが一緒の文章)ばっかりなのが原因なんだと思います。この本で具体的な会計力がつくのかどうかはわかりませんが、会計に対する正しい直感を養うにはいいかもしれません。でも、やっぱり会計がわかるにはどうすればいいかと問われれば、簿記やればいいんじゃないかと思ってしまう、安易な人(私)です。
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