2005年02月

さおだけ屋はなぜ潰れないのか?

山田真哉
『さおだけ屋はなぜ潰れないのか?』
光文社
2005年2月20日
2.26 ほんと、すっかり売れっ子ですね。書名や副題の「身近な疑問からはじめる会計学」のとおり、日頃から不思議に思ってる身近な話題満載です。いい切り口だと思います。わかり易いですし。山田先生に限らず、文学部出身の方は物事の本質をキッチリ捉えて、しかもそれをわかりやすく表現できる能力があるように感じます。文才っていうんですかね、こういうの。そこら辺の会計本って、本当に面白くないんですよね。あの読み辛さは、初心者に対する嫌がらせに近いと思います。

自由という服従

数土直紀
『自由という服従』
光文社
2005年1月20日
2.25 暇潰しにbook diary(blog以前のも含めて)の本を数えてみたら、313冊でした。目標はとりあえず1,000冊ですね。さて、この本は「自由だからこそ、みんな権力にとらわれていく」ということを各事例に沿ってよく言い当てていると思います。なんか男と女の話が多かったけど。でも、権力にとらわれようともこの辺のとこをうまく渡っていくのは必要ですよね。著者の『社会を〈モデル〉でみる数理社会学への招待』(編著ですけど)は、前々から読みたい本の一つです。

希望格差社会

山田昌弘
『希望格差社会』
筑摩書房
2004年11月10日
2.23 意外にも山本先生の本は3冊目。社会の二極化に関する本は結構読んでますね。昔みたいに、学歴や大企業、結婚といった生活の保障がなくなった今の世の中は、非常にリスクの高い社会です。果たしてどこまでメリトクラシーを認めてよいのやら。でも、その一方では親の格差がそのまま子に受け継がれ易くなっているのが現状です(二世なんちゃら然り)。一部の強者と大多数の弱者で構成される社会がいい社会なのでしょうかね。とりあえず、弱者にならないように時代を見極めながら努力するのみか。

稼ぐが勝ち

堀江貴文
『稼ぐが勝ち』
光文社
2004年8月10日
2.18 ホリエモンこと堀江貴文ライブドア社長です。この人どんな人なのかと思いまして、読んでみました。シンプル・イズ・ザ・ベストや基本に忠実ということは、まさに成功の法則だと思います。実際、これがものすごく難しいんですけど。まあ、ガチガチの官僚や政治家よりは、この人の方がよっぽど好きです。とりあえず、こんなことができるのは今のところ彼しかいないので必要な存在でしょうね。しかし、ビジネスマンの常ですが、いつもビジネスを女の口説き方を例に説明するんですよね。

メディア・コントロール

ノーム・チョムスキー/鈴木主税訳
『メディア・コントロール』
集英社
2003年4月22日
2.17 チョムスキーの本もいくらか読んできましたが、なかなか宜しいです。でも、本職である言語学の本は読んだことないですけど。かなり批判的に書かれてあるので、全てを鵜呑みにするわけにはいかないですけど、かなり真意を突いています。普段からメディアを無批判に受け入れがちな多くの日本人には、是非読んでもらいたいと思います。ものごとはまず疑ってみることです(世知辛いなぁ)。騙されないためには。客観性を出すために火星人のジャーナリストを登場させたのはいい方法でした。

文明の衝突と21世紀の日本

サミュエル・ハンチントン/鈴木主税訳
『文明の衝突と21世紀の日本』
集英社
2000年1月23日
2.14 『文明の衝突』は、読んでないですが新書コーナーで目に留まったので買いました。思いのほか面白かったです。ここでは文明と呼ばれますが、文化の違いというのはどこまでも深いものがあると思います。いろいろな観点から国際関係を見ることが出来ると思いますが、やはり文化を抜きには語れませんよね。アメリカと中国という大国の間で今後日本はどのような関係を築き上げ、世界はどうなっていくのか見物です。あと、日本が独自の文明として捉えられていることに今更ながら驚きました。

貧困の克服

アマルティア・セン/大石りら訳
『貧困の克服』
集英社
2002年1月22日
2.9 集英社新書には、結構いい訳本があるようです。3冊ほど買ってみました。さて、センはスティグリッツとともに私が好んで読む経済学者です。貧困や不平等といったものを対象に哲学や倫理、人権等を組み合わせた幅広くも一貫性のある研究は素晴らしいの一言です。スティグリッツと同様に世の中で何が間違っているのかをわかりやすく論理的に指摘してあると思います。日本では、インドに対する見識は一般的には低いと思いますが、歴史も思想も中国に匹敵するスゴイ国です。それを知るにもいい本かもしれません。

スティグリッツ早稲田大学講義録

藪下史郎、荒木一法編著
『スティグリッツ早稲田大学講義録』
光文社
2004年10月20日
2.6 スティグリッツが早稲田で特別講義をしていたとは知りませんでした。早稲田のCOEは、WIN-CLSの方は結構行くんですけどね。GLOPEは知りませんでした。知ってたら行ったのに。現実の経済問題をわかりやすく率直に指摘し、批判するスティグリッツの姿勢は学者としてあるべき姿だと思います。早稲田での講義は、『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』に書かれてあるようなIMF批判が中心です。本の後半は、講義の解説と簡単な経済学の説明といった感じでした。

コンプレックスに勝つ人、負ける人

鷲田小彌太
『コンプレックスに勝つ人、負ける人』
PHP研究所
2005年1月5日
2.3 コンプレックスのない人はいないです。でも、コンプレックスを自分でどうやって処理していくかが大切ですよね。卑屈になったり、周囲を恨んでもしょうがないです。プラス思考でいきましょう。先天的なもの(容姿、家柄、IQなど)に対するコンプレックスというのは、自分の考え方を変えるしかないですけど、後天的なものに関しては大抵努力不足なだけだと思います。ちょっと努力すれば克服できるものは結構多いです。私の英語コンプレックスもその一つ。
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