集英社新書
2009年11月26日
姜尚中
『悩む力』
集英社
2008年5月11日
売れてるらしいし、面白そうなので読んでみました。かなり共感するところが多かったです。科学的な合理化は、人間の行為の持っていた大切な意味をどんどん奪っていくというのは、確かにそうとも言えます。あと、知ってる、知らないで頭の良し悪しを決めるのも、違う気がしますね。つまりは、「物知り」「情報通」と「知性」は違うし、「know」と「think」も「information」と「intelligence」も違います。学識、教養も大事ですが、協調性や道徳観も含めた総合的なものが知性と呼べるものでしょう。余計なことを考えている暇があったらスキルを身につけ、専門知識を身につけ、なんて言ってると、何か足りない人になりそうです。人間の知性は、「真」「善」「美」にかかわっているというのは、簿記学会のときの井尻先生の講演みたいでした。
『悩む力』
集英社
2008年5月11日
(00:03)
2009年07月17日
広瀬隆
『資本主義崩壊の首謀者たち』
集英社
2099年4月22日
金融資本主義の実体を垣間見れる内容です。読めば読むほど憤ってしまいます。少し穿った見方という気もしますが、それなりに真実に近い内容だと思います。いたるところで紹介されている風刺漫画は、よくできています。封建的な不平等や闘争、または植民地主義などは、教科書のなかでの話で、現代において起こらないと考えがちですが、経済的支配、知的支配といった形で再現されているんだと思います。日々のジャーナリズムに流され、冷静かつ的確な判断ができない日本人の平和ボケも極まっているなぁとつくづく感じました。愚行が繰り返され、庶民が疲弊していく構造をどこかで断ち切らなければなりません。
『資本主義崩壊の首謀者たち』
集英社
2099年4月22日
(23:45)
2009年07月14日
植島啓司
『偶然のチカラ』
集英社
2007年10月22日
偶然とか運とか物事の因果関係っていうのは、小さい頃から、悪いことをすれば自分の身に返ってくるし、逆も然りだと思っていましたし、歳をとるにつれて、経験則でもって、そういうもんだなって思います。本書では、いい流れには黙って従うべきで、何か流れを変えようとしたり、自分で選択したりしないよう心掛けるべきだとアドバイスされています。確かに、自分で選択するときっていうのは、何かとぐるぐる考えて、素直な答えとはちょっと曲がった選択をしてしまうのが常で、そのズレでおかしくなってしまうことが多い気がします。言い得て妙です。あと、南方熊楠の話は、なかなか含蓄がありました。そして、我らがルカ・パチオリが文中で出てきたのには、ちょっと驚きました。
『偶然のチカラ』
集英社
2007年10月22日
(22:18)
2009年06月10日
茂木健一郎、恩蔵絢子
『化粧する脳』
集英社
2009年3月22日
最近、電車で寝ているせいか読書量が減っています。ということで、サクっと読めそうな新書を買ってみました。私たちの意識を科学的に解明する脳科学は、やっぱおもしろいですね。改めて脳の処理能力の凄さに気付かされます。本書のキーワードは、自意識を象徴的にあらわしている“鏡”。平均顔(=美男美女)は、極めて感情がわかりやすく表現されるから、俳優には美男美女が多いというのには、なるほどなぁと思いました。俳優さんは、やはり感情表現がうまくできる人が、それぞれの個性で配役されていると考えると、さらに納得です。論文を寄稿している恩蔵さんは、ボクとタメなようです。頑張っている同年代の科学者さんを見ると勇気が沸くとともに正直焦りも感じます。
『化粧する脳』
集英社
2009年3月22日
(01:04)