ちくま新書

2015年07月31日

吉川徹
『学歴分断社会』
筑摩書房
2011年2月25日(電子版)
20150731 多忙を理由に内なる怠け者の誘惑と戦いながら、7月最終日にて読了。本書はタイトル通り、中卒・高卒・大卒といった学歴によって分断されている社会を扱ったものです。年齢、職業、家族構成、趣味、年収といった分類、あとその分類に基づく傾向はいろいろとありますが、社会を真っ二つに分け、傾向がはっきりしているものとして学歴は確かに存在します。本書は、「格差社会」と呼ばれて久しい今日の状況を学歴という切り口で、感情論にならないよう気を配りながら客観的に考察しています(格差は広がっていないという主張です)。昭和の頃のように、差はあれ、みんながポジティブな時代と比べれば、相対的に不平等を認識しやすいようになったという見解でした。話は変わりますが、選挙時の自民・公明支持者の割合とその指示階層の補完性は、なるほどと思いました。学歴差で思考パターンが異なるというのも納得できます。重要なのは、2つの学歴集団の間に大きな格差が生じないようにすることであり、上下関係ではなく、水平関係で考えるということなのだと思います。本書で、首都圏と関西圏を例にしていたのは言い得て妙でした。

(16:48)

2011年05月08日

佐々木俊尚
『キュレーションの時代 「つながり」の情報革命が始まる』
筑摩書房
2011年2月10日
IMG_3194 ちょうどこの本が出た頃から佐々木さんをフォローし始めて、読みたいと思っていた本です。ご本人自身、キュレーターとして毎日Twitterで有用な視座を与えてくれています。1年半前にiPhoneに変えてから、TwitterとFacebookを本格的に使用するようになりましたが、情報の流れというか、質が確実に変化しているのを実感します。今はまだまだ過渡期であり、本書に書いてあることもその中での一つの解釈だと思います。個人的には、佐々木さんの書いていることは非常に共感を持って受け止められるものが多いです。是非、読んでもらいたい1冊です。しかし、ヘンリー・ダーガーのヴィヴィアンガールズに出くわすとは思いませんでした。

(00:51)

2009年09月06日

友岡賛
『会計学はこう考える』
筑摩書房
2009年8月10日
DSC04904 会計というのは、何かとよくわからない、難しいイメージがあり、会計学って何をしているの?という素朴な疑問が付き纏います。本書は、そこら辺の会計How to本ではなく、会計学とはどういう学問なのかというコンセプトの本です。一般の方向けということですが、少しハードルが高い気もします。会計学を学ぶ学生には、本書や石川先生の『変貌する現代会計』なんかを読んで、しっかり会計学について考えてみて欲しいなと思います。背表紙に「会計にもいろいろ「問題」がある」とあります。いろいろあるんです(笑)

(22:51)

2009年07月01日

福澤諭吉、齋藤孝 訳
『現代語訳 学問のすすめ』
筑摩書房
2009年2月10日
20090701 言わずと知れた名著ですが、実際手に取ったのは初めてでした。book diary600冊中ベスト3に入る名著です。福澤諭吉が一万円札の顔になるわけです。偉大な啓蒙家ですね。齋藤先生がせっかく文語体から口語体に訳されたわけですし、日本人は改めて読んでおくべきだと思いました。現代社会は、複雑なので言行一致した啓蒙というのが、なかなか難しいところですが、こういった見識を持った人物が現代にいれば、腐った日本も良い国になっていけるかもしれません。それにしても、冒頭の「天は人の上に人を造らず〜」は知っていながら、意外と中身を知らない人が多いし(私もその一人でしたが・・・)、小中高と国語や道徳なんかで読む機会があってもいいものなのに、、、と思います。

(23:43)

2005年04月26日

秋月高太郎
『ありえない日本語』
筑摩書房
2005年3月10日
4.26 察しが付くと思いますが最近の若者の言葉についてです。ここに出てくるほど酷くもないですけど、私の言葉もかなり有り得ないものが多いです。コラムの言葉遣いも結構ラフです。最近、マナー研修をいっぱい受けたので言葉遣いに関しては考えるところが多いです。本の内容は、ありえない日本語がどのように作られたのかの説明や言葉が気になるかとかのアンケート結果とかです。あとがきに書いてある著者の先生のオタク談は結構引きましたね。どうりで少女漫画の例が多いわけだ。

(23:29)

2005年03月24日

古郡廷治
『失敗を恐れない人生術』
筑摩書房
2005年1月10日
3.24 実に211の名言が載せてあります。これほどの名言がありながら、人間は少しも進歩してないですよね。名言によって言い表されたことをもって、人間とはこんなもんだとも言えます。このような言葉は、よりよく生きていくためにはとても大事です。といっても、こんなことを一々言うヤツは確実に嫌われると思いますが。しかし、男女の恋愛というのは絶対に思うようにはいかないものです(本の最初は“恋愛”についてです)。男と女は違う生き物ですからねぇ。

(19:03)

2005年01月25日

山田昌弘
『パラサイト社会のゆくえ』
筑摩書房
2004年10月10日
1.25 4,5年前に『パラサイト・シングルの時代』を読んで面白かったので、その続編的な本みたいなので読んでみました。今の社会状況というのをとてもよく捉えている内容だと思います。全くもってそういう時代なんですよね。しかし、それをどう打開していくかというところが欠けていたのが残念です。社会学者さんの言うことは、とても説得力があって「いいこと言った!」「その通り!」というものが多いのですが、いくらか深読みし過ぎているものも少なくないようにも感じます。「それは考え過ぎだよ」みたいな。

(21:29)