ビジネス・経済書

2017年01月22日

西内啓
『統計学が最強の学問である』
ダイヤモンド社
2013年1月28日(電子版)
20170122 数年前に流行った本ですよね。Kindleに落として、ずーっと放置していました。最近は、統計も触るようになったので、出張の移動時間に読んでみました。データマイニング、機械学習、人工知能、自然言語処理、ビジネスインテリジェンス、競合分析、統計解析といった統計学を使用した分野は、今かなりアツいです。身につけておいた方がよい知識であることは確かです。難解なものではなく、端的に言ってしまえば、「十分なデータ」をもとに「適切な比較」をするだけで、経験と勘を超える真実を掴むことができる手法です。本書では、前半の方にその有用性、後半は実際の分析の基礎について説明されています。少し統計を囓ってから読むと読みやすいと思います。なお、一番驚いたのは、著者が自分より若い方だったこと。

(22:17)

2016年08月30日

小口日出彦
『情報参謀』
講談社
2016年8月1日(電子版)
20160830 かなり面白かったです。確かなデータと確かな分析、これに勝るものはありません。ビックデータの時代とはよく言われますが、世の中の膨大な情報を的確に処理して、課題に取り組むことは必要なスキルだと思います。前例踏襲であるとか、勘で物事にあたるのは、あまり望ましいことではないでしょう。大学にも宣伝のうまい大学があります。まさに情報参謀による情勢分析や話題の作り方が、データに基づいた緻密な戦略に基づいている背景があるのでしょう。これから圧倒的な情報処理で、AIをはじめ、世の中のあり方が変化していくことになります。変える方の立場で、変化を楽しみたいものです。

(14:22)

2016年08月15日

瀧本哲史
『ミライの授業』
講談社
2016年6月30日20160815 瀧本氏の本は4年ぶり。twitter(@ttakimoto)での宣伝に負けて購入。14歳向けの「未来をつくる5つの法則」というタイトルでの講義を書籍化したものです。5つのルールのうち、個人的に特に重要だと思うのは「世界を変える旅は違和感からはじまる」「一行のルールが世界を変える」の2つ、その次に「ミライは逆風の向こうにある」、そして「すべての冒険には影の主役がいる」といったところでしょうか。より抽象的なものの方が、本質を突いていると思います。内容は、19名の偉人の話がメインです。私が若い人たちに対して伝えるならば、思い込みや常識を疑う、行動規範よりも基本原則を守る、そして世代交代だけが世の中を変える、という点になります。「未来をつくる」、なんとワクワクする言葉なのでしょう。

(10:25)

2015年12月29日

田中弘
『「書斎の会計学」は通用するか』
税務経理協会
2015年10月1日
IMG_0401 2年半ぶりの田中先生の本です。例によって、『税経通信』の連載を書籍化したものです。そして、言わずと知れたIFRS&時価会計批判が綴られています。これまで出版されたすべてに目を通していますが、やはり読みやすくて面白い、田中先生の本はこれに尽きます。今回は、あわせて研究会で田中先生ご本人から、本書の話を聞けたのでさらによかったです。IFRSの出自から、その背景にある国際政治経済社会の動向、従来の会計観とは全く異なる論理を理解するには良書だと思います。ただ、批判精神旺盛なので、自分なりに客観性を持って読むことも大事です。制度会計に対して、疑問をお持ちの際は、是非手に取ることをお勧めします。

(16:10)

2015年08月26日

鈴木義夫、千葉修身
『会計研究入門 “会計はお化けだ!”』
森山書店
2015年3月
IMG_8769 雑誌『會計』の書評に目が止まり、副題も気になって購入してみました。読みやすく分量も少なかったので、すぐに読了。大変おもしろかったです。著者は、「存在していないモノをあたかもそこにあるかのように見せかける」機能をもって会計をお化けと呼んでいます。そして、現代において「会計は、マネーによるマネーそれ自体の獲得・運用に資する当該情報の産出手段の一つとして重要な役割を演じている」と批判的に論じられています。それは、「現代の資本主義経済が、本来一体となって動くべきモノとマネーとが分離して、マネーが実体的裏付けのない、国家による「信認」だけが頼りの段階に立ち至った」そして「そうしたいわばニセ物が本物であるかのような顔をして跋扈している時代」ということであり、「精神のない専門人、心情のない享楽人(『プロテスタンティズムの倫理と資本主義の精神』より)のすること」と喝破しています。50年以上にわたり会計研究に携われてきた方の言葉は非常に明快です。

(14:25)

2015年08月19日

ジェイコブ・ソール著、村井章子訳
『帳簿の世界史』
文藝春秋
2015年4月10日
IMG_8712 著者に敬意を表したい素晴らしい本でした。3月に読んだ『バランスシートで読みとく世界経済史』に続いて、会計に関する良書が続きますね。本書は、会計責任を果たすことの難しさを700年の財務会計の歴史を紐解きながら明らかにしていきます。一国の浮沈のカギを握るのは政治の責任と誠実な会計である、繁栄する社会では、よい会計慣行や商業文化が根付いていただけでなく、それを支える健全な倫理観や文化の枠組みが存在し、会計を無視したり操作したり怠ったりしがちな人間の性癖をうまく抑えていたということが非常に単純明快に語られています。度重なる金融危機に脅かされる現代は、会計の責任の歴史を振り返るのにふさわしい時期ではないかという著者の問いにも頷けます。会計は職業倫理の基本要素の一つです。「共和国に必要なのは、教育水準が高く、己を律することができ、高い職業倫理を備えた証人である、そうした証人は事業経営においても政府においても役に立つ」というパチョーリの持論に同意するとともに、会計の有用性は、責任を問う手段としての脅威であることも然りです。会計は「すばらしく輝かしく、途方もなく大変で、圧倒的な力を持ち、しかし実行不能」というのも真であり、「金融システムが不透明なのは、けっして偶然ではなく、そもそもそうなるようにできているのではないか」というのも間違いではないでしょう。

(16:14)

2015年03月20日

ジェーン・グリーソン・ホワイト著、川添節子訳
『バランスシートで読みとく世界経済史』
日経BP社
2014年10月20日
IMG_5502 book diary初の研究費による購入本(大学の管理バーコードが付いています)です。紀元前7000年から現代における、簿記・会計の歴史、そしてそれを取り巻く文化・経済を非常にわかりやすく、そして何より面白く書かれた本です。会計の専門家ではない著者と訳者だからこその作品ではないかと思います。複式簿記の素晴らしさやその限界を知るには、大変よくできていると思います。印象に残った箇所は多過ぎて紹介はできませんが、本書の主張はGDPという指標や現在の決算報告書の欠陥(限界)です。現在の物質的な価値に偏った資本主義経済は、新しい会計で進化する必要があると思います。経済に関わる全ての方にお勧めします。

(12:51)

2015年03月09日

太田あや
『東大合格生のノートはどうして美しいのか?』
文藝春秋
2009年4月15日
IMG_4897 『東大合格生のノートはかならず美しい』の続編に位置付けられる本です。ノートって、なんでこんなに面白いのかと思わされますね。主として勉強するときにノートテイキングをするわけですが、美しい(ただきれいに書くというのではない)ノートを作るというのは、その背景には“学び”があるのだと思いますし、“勉強を楽しむ”という要素が大きいように感じました。私も昔からノートにまとめるのは好きです。勉強するって、やっぱ楽しいんですよ、きっと。気分の浮き沈みや継続性というのが、ノートを取り続ける上での難しさなのですが、そういう意味で東大生のノートは、やはりスゴイですね。自身の大学受験時代のノートや大学時代の講義ノートも手許にありますが、機械的な部分が多くて、これじゃダメだと思ったりします。今でも講義ノート、研究ノート、日々のメモ帳とノートは必須アイテムで、日々書き込んでいますが、本書でいうテンションの乱れ全開だと思います。あと、研究ノートがある日を境に、プツンと切れたように白紙になっているのが…。

(20:49)

2015年01月26日

フィルムアート社編集部
『じぶんの学びの見つけ方』
(株)フィルムアート社
2014年7月24日
IMG_3699 めっきり読書量が減ってしまっている今日この頃。ようやくの更新です。本書は、いろんな分野で活躍されている26名の方の自分なりの学び方が紹介されています。本当に多岐にわたる面々で、思うところもいろいろありました。私なりに共感した部分としては、“自分の役割を最大限に引き受けてつとめること”、“「ぶれない」より「ぶれる」人間でありたい”、“失敗するとわかっていても、本当に失敗するまで納得できない”、“コンプレックスは「克服」ではなく「共存」する”、“「真似び」からの「学び」”、“ゆったりとした自然な流れの中で起きる「?」と「!」の双発による学び”といった、学校で授業で学ぶものとはかなり距離感のあるものでした。教えるというより、相手が自ら変わっていくような場を与えること、相手に「面白い」と思ってもらうかが大切であろうと思います。“新宿アルタ前で授業をする覚悟”というフレーズがあったのですが、毎回この気持ちを忘れずに教壇に立ちたいものです。

(14:05)

2014年12月08日

岩井俊憲
『「もう疲れたよ…」にきく8つの習慣 働く人のためのアドラー心理学』
朝日新聞出版社
2014年7月30日
IMG_1826 夏にABC本店によったときに購入した本です。そんなに疲れ果てているわけではありません。副題にあるアドラー心理学についての本で、要はものごとは捉え方次第だという話です。「人間の行動には、【原因】があるのではなく、未来の【目的】がある」という考え方は、その通りで結局は皆、自分で思っているようにしか行動していないものです。あと、主観というのは本当にコワイもので、人間関係が拗れる場合、大抵は事実に対して歪んだ捉え方をすることが多いものです。なんだかうまくいかないときには、まわりとズレていることが多く、極端な場合なんかはまわりと合せていったほうがよいとするアドラー心理学には共感しました。何はともあれ、楽観的で建設的な心の持ちようで、すべてはうまくいくと思います。

(22:21)

2014年11月11日

長谷部葉子
『今、ここを真剣に生きていますか? −やりたいことを見つけたいあなたへ』
講談社
2012年12月10日
IMG_1216 SBSでふと目に留まった本です。特にやりたいことを見つけたいとか思っているわけではありません。帯に「慶應大学SFCビッグママの人生が変わる授業」とあったので、どんな授業なのか興味が湧いて読んでみました。私には到底できない芸当ですが、語られていることは本質をついていると思いました。特に「社会貢献」や「ボランティア」という言葉の危うさについて、ボランティアの押し売りや美化し過ぎて本質を失っている様子を指摘されているのは、実践されているだけあって説得力があります。「交流筋」を鍛える、という部分があるのですが、コミュニケーションをとり慣れている人から始めるのは、定石ですね。相手との距離感がとれずに負荷をかけてくる方や反応しない方だと、鍛えられるどころか萎えてしまいます。私のようなコミュニケーション下手には、あと数が必要でしょう。生活のリズムの大切さは、事を成す人の共通項だと思います。規則正しい生活こそ、力を発揮する基礎です。

(23:30)

2014年11月05日

松浦弥太郎
『考え方のコツ』
朝日新聞出版
2012年9月30日
IMG_1127 去年『日々の100』を読んでから、たまに読むようになった松浦さんの本です。SBSで見かけて購入しました。こないだ読んだ『100の基本』で十分だったな、というのが率直な感想です。よくある自己啓発系ハウツー本とあまりかわらない印象です。「「なりたい自分」を想像し、きちんと計画してコツコツやっていくより、今、目の前にあることをしっかりと務めて、流れに身を任せたほうがうまくいくと僕は思っています。」というのは、私もそう思っています。その人の経験なのでしょうが。あと、はっきり注意するのは大事だと言われるけど、性格に起因しているものであれば難しいというのも同感です。人間どれだけ失敗して、どれだけ気付きを得るかですね。

(22:36)

2014年10月26日

山下壽文
『会計学のススメ −一度は読んでおきたい会計学の名著−』
創成社
2013年10月20日
IMG_0852 読もう読もうと思って約1年眠っていた本です。会計学を本格的に学ぼうとする方には、打って付けの本ではないでしょうか。洋書も含め、古典から現代に至るまで主要文献が紹介されています。多くが前書きの紹介になっていますが、おおよその内容を把握するには十分だと思います。私の研究室にある本も多く、その多くが院生時代のものなので懐かしく感じました。手元の専門書は、多くが積読になってしまっているので、なんとか時間を作って、こなしていきたいものです。手元にないものは早速amazonで注文してしまいました(すごい広告効果)。あと、誤字脱字が多かったです。以下、今後の研究に向けて。会計基準の設定については、Concept(理論)+利害関係者間のCompromise(妥協)とConsensus(合意)+会社や社会一般に対するConsequence(影響・結果)の4C説を考慮して考えていく必要があります。また、会計基準は、時空を超えた普遍性があるわけではなく、体系的な秩序とその変化の経路を分析し、将来の方向を展望することが研究の課題という斎藤先生の言もまた然りで、その難しさを感じました。

(18:30)

2014年10月17日

福里真一
『困っている人のためのアイデアとプレゼンの本』
日本実業出版社
2014年6月20日
IMG_0731 最近、自分が思っていることが文章化された書籍ばかり手に取っています。思考が偏りそうです。さて、本書は、「宇宙人ジョーンズ」や「エネゴリくん」を作成されたCMプランナーの方が著者で、“電信柱の陰から見てるタイプの企画術”というコンセプトで書かれています。生来、リーダーシップ、積極性といったものが苦手なので、共感しまくりな内容でした。物事はSimple is bestで、説明はプロセスをすべて順番通りに話すことでうまく伝わるし、ひと言でいえるような企画は高い確率でいいものです。表現したいかことがある!というクリエイタータイプと受注体質のノンクリエイタータイプという表現が出てくるのですが、私も後者であると思います(経験則)。また、ひとりの人が整合性をもって考えたものよりも、他の人の違う意見を無理矢理取り込んでみるのも、ふくらみや広がりが出てくるというのも同感です。「人は、自分にできることしか、できない」というのは的確な表現だと思います。あと、一番働いているのは白紙の時間ということです。スケジュールの中の空白ほど重要なものはなく、そこで考えたり、作ったりしているわけで、決して空いているわけではないというのは、なぜか世の中では通じない…。なかなか面白かったです。根暗な人にオススメ。

(18:04)

2014年09月21日

小林賢太郎
『僕がコントや演劇のために考えていること』
幻冬舎
2014年9月10日
IMG_0177 私は小林賢太郎作品のファンです。舞台は可能な限り観に行っています。さて、ここのところ説教くさい本が続いているのですが、この本もそういった感があるのは否めないところです。ここに書かれてあることは、コントや演劇に関わらず、すべての職業に通じる話だと思います。賢太郎氏の考えていることは、基本的に私のスタンスと一致していると感じました。「うちはうち、よそはよそ」であるとか「「ウケる」と「売れる」と「有名になる」を分けて考える」というのは、絶対そうだと思うし、基本を忘れずにズレた行動を律しながら、自分の道を楽しみながら極めていきたいなぁと思う次第です。こういう話は(とくに芸事に関しては)、『風姿花伝』のような古典にしっかり書かれてあることでしょう。

(18:11)

2014年09月13日

松浦弥太郎
『100の基本 松浦弥太郎のベーシックノート』
マガジンハウス
2012年9月25日
IMG_9941 松浦さんの日々の100の基本と“COW BOOKS”という本屋での100の基本(チェック項目)が短文解説付きで紹介されている本です。仕事場でのチェック項目は、かなり説教臭く感じると思います。まあ、大人になると誰も指摘してくれないので、よかったのではないかと。「100冊の本を読むよりも、よい本を100回読む。」わかってはいても、本については多読の方針をとってしまうのですが、100人と付き合うより、好きな人に100回会った方が相手と自分の本質がわかってくるというのは、なるほどです。古典をしっかり読めば、道徳については言うことないと常日頃から思います。ただ、「本は読むもの、飾るものではない。読んだら処分」蔵書という感覚はないというのは、相容れません(笑)「面倒くさいを楽しむ」“面倒くさい”という言葉は、本当にネガティブに働きます。日頃から気をつけるに越したことはないです。「健康管理が一番の仕事」病気で休むのが、健康管理という仕事を疎かにしたことの結末と捉えるのはその通りです。仕事を通して社会のために何ができるか、これなしに仕事はできませんよね。

(22:39)

2014年09月06日

水野学
『センスは知識からはじまる』
朝日新聞出版
2014年4月30日
IMG_9855 タイトルを見たとき個人的にはセンスをアイディアに変換しました。水野さんの作品はとても好きで、著書もかれこれ6年くらい前ですが『グッドデザインカンパニーの仕事』を読んだことがあります。「センスのよさ」を数値化できない事象のよし悪しを判断し、最適化する能力と定義されています。社内説得の道具となりがちな市場調査の功罪についても触れられていました。人の感覚はとても敏感なもので、理由はわからないけど、高い精度で丁寧につくられたものであることは鋭く感じ取れるものです(言葉を巧みに使って騙すものは除きますよ)。相手を小手先で欺いても通用しない(続かない)のは自明で、相手を欺かないための精度が必要というのは共感せざるを得ないです。

(23:04)

2014年09月01日

石川純治
『揺れる現代会計 ―ハイブリッド構造とその矛盾』
日本評論社
2014年8月20日
IMG_9643 前期に会計学特別演習で使用していた『経営財務』の記事が書籍になっていたので改めて読みました。『経営財務』にはなかったシャム・サンダー先生と井尻先生との対談は、最高に面白かったです。会計アカデミズムがどう貢献できるかということについて、相対化を軸に話は進んでいきます。対談では、better accounting、better market、better societyと、何が「より良い」のか、どう繋がっているのかという、難しいですが重要な話が多く出てきます。会計基準について、初期のいくつかのパラグラフのものから、今日数千ページの細則ができて改善したのかという問いは鋭いです。教育についても面白いことが書いてありました。容易な「なに」から「なぜ」へ。そして「なぜそうでないのか」という問い。最後の問いは、すごく重要ですね。本文中にもありますが、大抵2度、3度のなぜで自分の知識の限界に行き詰まってしまいます。日本の研究スタイルを華道や茶道や能に例えられているのは、なるほどでした。

(20:47)

2014年08月26日

片田珠美
『他人を攻撃せずにはいられない人』
PHP研究所
2013年12月2日
IMG_9642 久々に本を手に取りました。学会シーズンに入って、移動が多いので売店でふと購入。社会生活を送る以上、必ず他人との関わりは避けられません。攻撃欲・支配欲の強い人は確かにいます。好感を与える仮面の下に破壊衝動を隠して、そっと忍び寄ってくる、うわべは優しくて善良そうなのに相手の弱点を繰り返し指摘して傷つけるような人です。自信がなく、自責の念が強い人は、操られてしまいがちです。SATCの言葉らしいのですが、フレネミー(フレンド+エネミー)というのは言い得て妙ですね。本書のスタンスは、そういう人は、基本的に変わらないので自分が変わるしかない(対策をする)というものです。読んでいて思ったのは、要はヤクザですよね。真の意図は隠しながら、心理的負担を与えながら相手を追い込んでいく。気を付けたいものです。こういうのを読んでいると世の中世知辛いなぁと思ってしまいます。

(13:12)

2014年08月18日

ふくしままさゆき
『ゼロからの現在価値計算とDCF法(入門編)』
花嶋生花
2014年2月13日(電子版)
20140818 昨日に引き続き、¥99の電子書籍です。経法大→瓢箪山の15分で読めます。簿記や原価計算の授業をしていて、学生が躓きやすいのが割引現在価値です(おそらく経済学でも同じでしょう)。ゆっくり考えればわかるはずなのですが、慣れないとどうしても頭がこんがらがる代物です。どんな解説なのか興味があったので読んでみました。読んでいて特になるほど!という内容はないのですが、簡潔に説明されているので、根気がなくても読みこなせるというのがいいところでしょうか。敢えて挙げるとすれば、棒グラフは視覚的にわかりやすいし、“年金”の意味(あの年金ではないこと)は、意外と教科書には書いてないかもしれません。思いつきですが、数学が苦手な人のために、数式の解説も含めた説明がある本があるとわかりやすいかもしれませんね。

(19:18)

2014年03月24日

高柳融香
『普通の女性会計士のありえない日常』
幻冬舎
2013年3月20日
IMG_6119 あっという間に新年度目前です。いつ購入したのかは覚えていないですが、手許にあったので読んでみました。会計士(監査法人)の職場というもののリアル?が垣間見える1冊といったところでしょうか。どこにでもある職場の下世話ネタ(愚痴)ではありますが、面白く読めます(だからこそ?)。気分を害す方もいらっしゃることでしょう。まあ、公認会計士という夢を抱いている方は、ひとつの視点として読んでみてもいいかもしれません。士業というのは、無職でも自営業として、失業給付の対象にならないというのは、結構衝撃でした。

(12:49)

2014年02月03日

田中康雄
『もしかして私、大人の発達障害かもしれない!?』
すばる舎
2011年2月25日
IMG_4428 今までなかなか表面化しなかった“周りの人からするとできて当たり前だけど、自分にはできなくて当たり前”といったことが少しずつ理解されてきています。現代社会を生きていくなかで、大事な視点だと思う今日この頃。誰にでもある性格上の凸凹(脳の発達のアンバランス)が生活に支障をきたすと障害となるわけですが、本人さえ気付けないことが多いようです。性格の凸凹程度に収まっていると思いますが、コミュニケーションは生来苦手(苦痛といったほうが近いか)ですし、几帳面な事務仕事は得意な方です(だと思っています)。毎日不安でいっぱいだし、思ったことを素直に言ってしまい失敗することもしばしばあります。誰にでも得意・不得意があるものです。最近は、情報技術の発達のお陰で、効率よく多くの情報処理や分析が可能になり、ホワイトカラーの仕事では、特定の仕事のみを行うのではなく、一通り何でもそつなくこなせるオールマイティな能力が求められるようになっています。なんでも普通にこなすというのは、実は普通ではなく、この普通ではない普通を求める傾向が、世の中を窮屈にさせている原因なのかもしれません。

(22:59)

2014年01月29日

長沼博之
『ワーク・デザイン これからの<働き方の設計図>』
阪急コミュニケーションズ
2013年10月7日(電子版)
20140129 何か読もうかとiPhone上に積読されているiBookとKindleの中からチョイス。結構おもしろかったです。著者は私よりも若いみたい。これから世の中はドラスティックに変わるでしょう。クラウドファンディングやクラウドソーシングが普及すれば、本当にあっという間に常識が覆りそうです。Google Glassのようなウェアラブルコンピュータがスマホのように普及するのもそう遠くないはずです。「地図を捨ててコンパスを頼りに進め」というのはその通りだと思いますね。価値観においても豊かさの指標や働く目的は、経済的な富ではなく貢献欲求や自己実現欲求を満たすことに重きが置かれるようになっていくと思います。知識や知恵といった外部化できる「知性」ではなく、「倫理の外部化」を解決するような人格を持つ「Good natured person」が求められることになるでしょう。生きる力は、やはり哲学にあります。問題解決や過去分析ではなく、機会発見や柔軟適応といった問題を定義することが重要です。学生さんには昭和的な常識ではなく、これからの社会を見据えた能力を身につけてもらいたいと強く思いますね。

(15:10)

2013年12月12日

ちきりん
『自分のアタマで考えよう―「知識」にだまされない「思考」の技術』
ダイヤモンド社
2012年7月1日(電子版)
20131212 引き続きiBooksで購読。ちきりんさんの本は2冊目。読みやすそうなのでチョイス。思考の整理術が紹介されています。最近、忙しいと思い込んでいるせいか、まったく頭の整理がつかなくて、ヒドく効率の悪い生活を送っています(整理がついていないから忙しいと感じているだけ)。効率よく成果に結びつけるには分析は不可欠。分析する際の要素分解と組合せの検討は、不可避な作業ですよね。ここが甘いとあとでしっぺ返しを食らうことになる。まさに、今の私がそういう状態。検討するほどの心の余裕がないのが失敗の元凶です。自他、時系列の縦横の比較を忘れて、わからないと唸っている自分を省みてしまいます。急がば回れ、きちんと現況把握には努めないと。階段グラフは参考になりました。使いこなしたい願望はあれど、やはり心の余裕度が邪魔しそう…。あと、本書の最初の方にあるのですが、確かに知識は思考の邪魔をします。なまじ知識があることから、思考停止に陥ることは多いです。

(23:51)

2013年11月25日

伊賀泰代
『採用基準−地頭より論理的思考力より大切なもの』
ダイヤモンド社
2013年1月28日(電子版)
20131125 相変わらず余裕がない日々が続いています。前回触れたのですが、早速iBooksで購入。基本的にKindleと変わらないですね(起動が遅いとか)。ただ、iBooksだとMBAなどと同期してくれているのでよいかも。読み捨てる本は電子版で十分そうです。さて、仕事にあっぷあっぷな日々を過ごすと同時に、自分の足らなさを痛感する今日この頃、本書はかなりヒントとなり得る内容が多かったように思います。書名こそ『採用基準』ですが、中身はリーダーシップ論で、典型的な日本人思考(極度に衝突を避ける性格)な私には極めて重要な示唆を与えてくれたように思います。日々の生活、仕事などでいつもどこかに感じている違和感は、ここにあるような気がします。「どうすればいいのか、みんなわかっているが、誰も何もやろうとしないために、解決できないまま放置されている問題」。コレです。「それを責務として割り当てられた役目の人の仕事」という思考。ひとつ壁を乗り越える必要がありそうです。

(18:18)

2013年10月27日

堀江貴文
『ネットがつながらなかったので仕方なく本を1000冊読んで考えた ―そしたら意外に役立った』
角川書店
2013年9月30日(電子版)
IMG_2617 余裕がないときには、Kindle。OSがMavericksになってiBooksがMBA上でも読めるようになったので、ちょっと試してみたい今日この頃。さて、時間的余裕がない日々を送っているので、簡単に読めそうな堀江君の本をチョイス。私も収監されたら、ゆっくり本読んで文章でも書いていたいです。という冗談はさておき、ホリエモンは基本的に嫌いな方ではないんですよ、私。まあ、ちょっとと思うところもありますけどね。本書は、タイトルの通り、堀江氏が獄中で読んで、薦めたい本が紹介されている、という本です。内容はさておき、副題の「そしたら意外に役立った」ですが、読書に限らず、大抵の学習は絶対役立つということは言えないけど、やっていると意外と役立つものです。読書なんて(◯◯なんて)何の役に立つのか、と言っている人には一生わからないとは思いますが。秋になりました。本を読みましょう。

(22:35)

2013年09月26日

千田琢哉
『伸びる30代は、20代の頃より叱られる』
きこ書房
2013年8月31日(電子版)
IMG_2297 典型的な自己啓発本です。書籍は2010年9月発行のものらしいです。全7章、伸びる30代と沈む30代の特徴を70ほど取り上げて、端的に書かれてあります。共感するところ、自分の感覚とは少し距離があるところ(解釈によっては)とありますが9割方は全くその通りだと思います。世の中、最終的には能力ではなく性格です。当事者意識と感謝の気持ちをもって、事にあたっていれば必ず道は拓かれています。付け届けをしないと仕事が与えられないなんて、実力がない証拠であり、組織が腐敗している証拠(先はない)。口が堅いというのは信用という意味において最重要事項であり、いつも愚痴っているのは信頼されない人の特徴でもある。ホント、口は災いのもとです。20代までは先天的な能力がモノを言うが、30代からは後天的な努力の差が一気に顕在化するというのは、ああ、そうだなぁと思いました。あと「人格なき有能者は犯罪者である。能力なき人格者は卑怯者である。人格と能力は二つではじめて一つのものなのだ」と。

(14:45)

2013年09月18日

佐藤庸善 著、大学院留学コンサルティング編
『最新版 大学院留学のすべて 入学後絶対後悔しないための10のステップ』
明日香出版社
2011年4月23日
IMG_2156 海外留学というのはいつになっても夢ですよね〜。とは言え、海外留学を考えている学生を対応するにも全く知識もないので、ちょっと知識をつけておこうと夢見がちな気持ちで読んでみました。本書はかなり現実的かつ丁寧に300頁という内容からは、かなり内容の詰まったものだと思います。まず最初に手に取る本としてよいのではないかと思いました。しかし、日本の大学院受験とはかなりシステムが違うのですね。あと、大学院の役割や制度についても知れて、かなり有益でした。恥ずかしながらIELTSやGMAT、GREといったテストを初めて知りました。ちょっと気になったので学部時代の成績を引っ張り出してGPAを計算してみたりしました(3.4でした)。それにしても自分の場合、大学院云々の前に博士号をなぁ…

(17:55)
ちきりん
『未来の働き方を考えよう』
文藝春秋
2013年7月20日(電子版)
IMG_2153 言わずと知れたちきりんさん(@InsideCHIKIRIN)の著書。移動の多い9月にKindleで読もうと落としていました。本質を突いた評論は素直に面白いです(フォローしてないけど)。副題の「人生は二回、生きられる」というのは一生一つの仕事を続ける限界についてなのですが、これから寿命が長くなり、年金受給も遅くなることを考えれば、これまでのワークスタイルでは生き辛いだろうというのは容易に想像できます。過去に築いた人的資産の質と量ではなく、何歳になっても新たな人的関係を構築していく能力が大事というのは、持たない生き方を指向する私にとっては激しく共感するところです。中大の竹内先生(@kentakeuchi2003)の5つのキャリアシナリオは職業選択の際、とても重要だと思いました。これはゼミ生なんかには話してあげたいと思います。市場価値を意識することが肝要ですね。

(15:42)

2013年08月27日

久保憂希也
『会計リテラシーが仕事も人生も変える!』
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2012年9月15日
IMG_1438 一般向けの会計本を1冊。個人的には、とてもわかりやすい本だったという印象。タイトルの“会計リテラシー”は、あとがきのところに“会計感覚”とあるのですが、一般にわかりにくいとされる会計を、直観的にわかりやすい例えで解説されており、まさに感覚を掴むことに重点が置かれています。外部での一般向け講演会なんかで、本書のネタを少し借りようかとも考えてしまいます。高校生向けの模擬授業にも使えるかも。“会計”というものを掴みどころがわからない代物だと感じていらっしゃる方にお勧めです。「会計をマスターする方法は何ですか?」という質問は、自転車に乗れる人に「どうやったら自転車に乗れるようになるんですか?」と聞いているのと同じという表現は、なるほどです。

(13:48)

2013年08月24日

ポール・クルーグマン
『さっさと不況を終わらせろ』
早川書房
2012年8月25日(電子版)
IMG_1364 久々のKindle本。クルーグマンの本は実は初めて(HBRの論文を読んだことはありますが)。スティグリッツの本は好んで読むので、感覚的にはその延長線上。内容は単純明快で、ケインズ的な財政出動の推進、金融緩和についての流動性の罠に嵌まっている現状分析、規制緩和批判(あと共和党批判)と、今の経済の仕組みのマズいところを大変わかりやすく説明しています。皮肉っぽい書き方が多いので、田中先生の時価会計(国際会計基準)批判を読んでいるようです。読みやすさとその言い回しも似ています。結局、行き着く先は“政治”なんですよね。どこぞのパワーバランスで政策(制度)というのは決まっているということ。富めるものがますます富んでいくという構造、欲望の歯止めが利かない仕組みに誰がどういう意図でしてしまったのか…。経済学を勉強したのは、12年以上前で、今では記憶から消えてしまっているのですが、経済学の面白さが伝わりますね。経済学部生には、読んでもらいたい1冊です。

(22:07)

2013年08月16日

内田和成
『論点思考』
東洋経済新報社
2010年2月11日
IMG_1247 いつ購入したのかは定かではありませんが積読の1冊。姉妹書である『仮説思考』は読んでいたのですが、book diaryを検索すると読んだのは7年前のようです(驚)。日々、教学改革に携わっていて感じるのが、論点設定の重要さ。正しい問い、真の問題に気付く力が問題解決の肝であるということです。今回、なるほどだと戒めておきたいのが、現象か観察事実を論点と間違えないことです。これは多くの議論、特にビジネスの現場でありがちです。実行すれば成果が上がる「筋のよい」論点を設定したいものです。コンピュータのシステムダウンを例にした、症状から原因のあたりをつける難しさは言い得て妙ですね。

(10:50)

2013年07月24日

田中弘
『会計学はどこで道を間違えたのか』
税務経理協会
2013年3月31日
IMG_0652 3月末に発刊された田中先生の著書。『税経通信』2011年1月号から2012年12月号までの「会計学の黙示録」という連載を書籍化したものです。言わずと知れたIFRS&時価会計批判です。相変わらず読みやすいので、会計学を勉強している方には、気軽に手に取ってもらいたい一冊です。今回の特徴は企業会計審議会での議論を前面に押し出して、連単分離や公正価値会計の批判をされていることでしょうか。時価情報を欲している投資家とは誰?というのが重要な視点なのかなぁと思いました。取得原価か時価か、受託責任か情報提供か、という話はいつも自分の修論を思い出します。自分のスタンスは基本的にその時から変わっていないのですが、田中先生の本を好んで読んでしまうあたり、考えは近いのかもしれません。

(12:35)

2013年06月30日

吉川昌孝
『あふれる情報からアイデアを生み出す「ものさし」のつくり方』
日本実業出版社
2012年10月20日
IMG_0322 博報堂の生活総合研究所というところで考えられた情報をアイデアに加工する「INSIGHTOUT」という研究アプローチについて紹介されています。情報爆発のこの時代、情報に振り回されているなぁと日々感じ、どう情報を整理したらいいかを日々悩んでいます。最初に書かれてある「情報メタボ」「視野狭窄」「情報の運び屋」は気をつけなくてはならない視点です。「INSIGHTOUT」については、インプット部分がとても参考になりました。アイデアやプレゼンについては、同感といったところ。最後に付録として、実際の事例が紹介されています。私の研究スタイルもこんな感じですね。完全に滞っていますが…

(13:25)

2013年04月16日

入山章栄
『世界の経営学者はいま何を考えているのか』
2012年11月25日
英知出版
IMG_8975 超オススメ本です。会計学にもこんな本があったらと思わずにはいられない(私では能力不足)。研究活動について、自分を見つめ直す材料にもなりました。「おもしろい」ということと、それが「真理に近い」かは別の話というのは、とても大事な観点です。ここ最近、自分の中でもキーワードになっている「べき法則」は、複雑系の社会を分析するにあたって、やはり重要な概念ですよね。平均をとった統計分析結果と実際の企業の競争力には乖離があるように思います。現在は実証研究も蓄積がされてきているので、研究を研究するというメタ・アナリシスは有用だと思いました。いや〜、経営学おもしろいですね!

(11:18)

2013年04月05日

上野清貴
『簿記のススメ −人生を豊かにする知識−』
創成社
2012年5月20日
IMG_8900 中大に行った際に生協に並んでいたので購入。簿記学会の部会でまとめられた内容が中心です。地味な装丁ですが、プロローグに放送大学の岡部学長(@__obake)のインタビュー記事があり、掴みはかなりよかったです。プロローグ、第1部は、教養としての簿記を考える非常にいい内容になっています。第2部以降は、明治・大正・昭和のわが国における簿記教育の変遷や簿記テキストの話、コンピュータとの兼ね合いと簿記初心者には少々ハードルが高いと感じました(初心者向けとまえがきにはあるのですが)。本書を読んで感じたことは、やはり簿記の一巡というか資本循環に沿った、資本とは何かをきちんと理解することが重要だろうなということです。ここがあやふやなまま問題を解いている方が多いように思います。

(17:48)

2013年03月25日

田端信太郎
『MEDIA MAKERS –社会が動く「影響力」の正体』
宣伝会議
2012年11月10日
IMG_8729 上京時の新幹線の中での1冊。Twitterでお馴染みの田端さん(@tabbata)の本です。アドタイの連載をベースにしているということです。メディアに関して、ビジネス観点から見ることはあまりなかったので、戦略や管理会計的に見れたのはよかったなと思います。経営資源の「人・モノ・金」の金がボトルネックにならなくなっているというのは確かに感じますね。人材(才能)やコンシューマーのアテンションが重要な要素になってきているというのは同感です。これだけ変化の激しい社会ですから、競争力を持ち続ける、生き残るためには“不易流行”がキーワードかなと思いました。

(11:35)

2013年03月19日

グリーンズ
『ソーシャルデザイン −社会をつくるグッドアイデア集』
朝日出版社
2012年1月15日
IMG_8559 2 紙の書籍は久々かもしれません。新書ideainkの第二弾(第一弾は津田さんの『情報の呼吸法』)。世界のグッドアイデアを紹介しているウェブマガジンgreenz.jpを中心にアイデアを形にしていくコミュニティづくりをしている方々だそうです。The Fun Theoryと呼ばれる社会実験が特に印象的でした。人間の行動を変えるには“楽しい!”と思わせることが大事というコンセプトには共感です。正解を求めることに徹した日本の教育に染まっていると、思考が堅くなりがちですが、その殻を破ることで全く違ったブレイクスルーがあるものだと感じました。実践されている方やライターさんは、同年代もしくは80年代後半生まれの若い方のようで勇気の湧く内容でした。

(22:34)

2013年02月20日

Tina Seelig著、高遠裕子訳
『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義(電子版)』
2011年2月28日
阪急コミュニケーションズ
20130220 Kindle第3弾。特に読みたい本だったわけでもないのですが、AmazonさんのおすすめということでKindleに落とした本です(ふとした瞬間に読めるかなぁと)。キーワードは“起業家精神”(それ系です)。印象的だったブックマークをご紹介。「並はずれた業績を達成した人々の最大の味方は、ほかの人たちの怠慢である」なるほどですね。老子の言葉「生きることの達人は、仕事と遊び、労働と余暇、心と体、教育と娯楽、愛と宗教の区別をつけない。(略)仕事か遊びかは周りが決めてくれる。当人にとっては、つねに仕事であり遊びでもあるのだ。」これもなるほど。「失敗していないとすれば、それは十分なリスクをとっていないからかもしれません」反省。「何かをしてくれたということは機会費用がかかっている」これは忘れてはいけません。「情熱とスキルと市場が重なり合うスウィート・スポット」これが熱い場所です。「目的地までの経路を決めないで、難しい問題に取り組もうとする気概」新しいものを作るのは並大抵の根性ではないということですね。起こすことは大変だ。

(00:39)

2013年02月02日

田中弘
『国際会計基準の着地点』
税務経理協会
2012年11月1日
IMG_7266 東京出張の新幹線にて完読。いつもながらのIFRS&時価会計批判です。講演内容を書籍化しただけあって、とても読みやすいです(もともと田中先生の本は読みやすいですが)。状況認識は人それぞれなので丸呑みすることはできませんが、一意見として読むに値する本でしょうね。学部生にもオススメです。どうしても二項対立的かつ欧米性悪説調に語られているので、その辺はIFRS推進の意見もきっちり理解することが肝要です。ただ、私も修論(何年前だ)で連単分離というかグローバルとローカルで適用する会計基準は異なるべきだと書いていたので(だって確定決算主義なんだから)、IFRSは国際資本市場で資金調達する企業の任意適用でいいとは思います。ただ、新たな財務報告として統合報告書が語られる昨今ですから、会計報告というのがこれからどうなっていくのやら。

(22:55)

2013年01月24日

小山龍介
『イノベーション思考の本棚』
パブー
2011年8月26日
20130124 今回もKindleにて。本の出し入れがないだけで、こんなに便利になるもんですかね。さて、本書は27冊のビジネス書の書評本(紹介)です。超コンパクトにまとまっているのでストレスなくサラッと読めます。これからの時代を端的に表していると思えたのが次の項目。「機能」だけでなく「デザイン」、「議論」よりは「物語」、「個別」よりも「全体の調和」、「論理」ではなく「共感」、「まじめ」だけでなく「遊び心」、「モノ」よりも「生きがい」。これからの(今もそうですが)複雑形の世界、不確実な世界には、サイエンスではなくアートが重視されそうな気がします。単純(シンプル)なルールとコンセプト、様々な価値観や考え方を許容する寛容性とバランス感覚、こういったことを教壇でも伝えていきたいと思いますね。もちろん、論理思考を備えた上で。

(12:06)

2013年01月16日

谷本真由美
『ノマドと社畜 〜ポスト3.11の働き方を真剣に考える』
朝日出版社
2013年1月11日
20130116 twitterでおなじみの@May_Romaさんの本です。初めてKindleで講読。というのも、そもそも今は電子書籍でしか提供されていないので。電子書籍いいですね。iPhoneで読むというのは画面は少し小さいですけど、いつでも取り出せる利点と嵩張らないのは最強です。さて、世間ではノマドへの憧れのようなものが全盛(?)です。いかにフリーランスな生き方が大変かは私も一応わかっているつもりです。自分で稼ぐということは想像以上に大変です。でも、自分の専門性を磨いている人にとっては、魅力的なワークスタイルだと思います。本書に書かれていることは基本的に同意です。少々きつめのことも書いてありますが、だからといって委縮せず、是非チャレンジしてもらいたいと思います。働き方は、人それぞれですよね。そういえば最近、豊かさとは何か考えるようになりました。昭和的な価値観からは脅威なのかもしれませんが、日本が柵に囚われず、よりよい社会になっていくことを望みます。

(19:11)

2012年10月29日

大槻繁
『ソフトウェア開発はなぜ難しいのか 「人月の神話」を超えて』
2009年11月25日
技術評論社
IMG_6125 技評SE選書を1冊手に取ってみました。言わずもがな私、元SEです。最近、twitter上で#○○死亡カルタというハッシュタグが流行っていましたが、#IT死亡カルタはこの業界のブラックな慣行を集めたブラックユーモア溢れる内容でした。さて、ソフトウェア開発というのは、大変難しいものであるということを身をもって知っているのですが、その難しさは40年来、ソフトウェアエンジニアリングという研究領域で叫ばれていることから本質的なものと言ってよいように思います。その象徴でもあるのが、本書の前半部分にもある「人月」という単位です。ソフトウェアに限らず、労働、そしてその管理のあり方として普遍的な課題を突き付けているような気がします。デスマーチという不毛な労働を少しでもなくす、マネジメントが求められますね(話が変わってしまった)。

(17:38)

2012年09月25日

森田正康
『僕たちは知恵を身につけるべきだと思う』
クロスメディア・パブリッシング
2012年9月11日
IMG_5811 おもしろい経歴(UCバークレー→ハーバード→ケンブリッジ→…→東大)の著者です。タイトルは今の時代に合っているのではないでしょうか。内容はなかなか面白い処世術だと思います。“安定を求めるのであれば、安定を捨てること”ってのは、大事な観点です。“これがしたい”“こうなりたい”を具体化するべきでしょう。そして、前向きに取り組んでいく。合理性と義理人情は切り離せないという話も頷けます。各セクションの最後に偉人紹介や賢者の知恵というミニコラムがありますが、夏目漱石の「智に働けば角が立つ、情に棹されば流される、意地を通せば窮屈だ」は言い得て妙ですよね。全体を通して、所々日本語に違和感ありましたが、まあ細かいことは気にしない。いやぁ、これからの世界はエキサイティングですね。

(18:16)

2012年09月20日

志賀内泰弘
『なぜ、あの人の周りに人が集まるのか?』
PHP研究所
2012年5月21日
IMG_5795 また似たような本です。通勤でサクッと読める本をチョイス。水戸黄門かっという内容です(若干ネタばれ)。ポイントはマニュアル人間になるなということでしょうか。マニュアルというのは、あくまで最低限のもので上限ではないという。決められていることを決められている通りにやっているだけでは、なかなか発展はないよと。守破離という考え方もありますが、おもてなしに関してはマニュアルは最低限のもの。相手の心の琴線に触れるためには、やはり型に固執せずに、相手に合わせた臨機応変な対応というのが必要になるでしょう。個人的には「おせっかいだと思われたらどうしよう」という考えを少し後退させる必要があるなぁと考えさせられました。

(17:51)

2012年09月19日

千田琢哉
『あなたが落ちぶれたとき 手を差しのべてくれる人は、友人ではない。』
日本実業出版社
2012年8月20日
IMG_5792 ↓と同じく対人関係の本です。これまたサラッと読める本。70個の処世術といったところでしょうか。共感できるところは多いです(全部が全部ではありませんが)。タイトルの“あなたが落ちぶれたとき 手を差しのべてくれる人は、友人ではない。”というのも、一概には言えないはず。本書の内容は、要は自分をしっかり持てということなのではないかと解釈します。あと、心遣いは大切にと(ベタベタするのはダメ)。わかっちゃいるけど、なかなか実践するのは難しいんですけどね。日々の心掛けです。

(18:44)
五百田達成、堀田秀吾
『特定の人としかうまく付き合えないのは、結局、あなたの心が冷めているからだ』
クロスメディア・パブリッシング
2012年6月11日
IMG_5788 タイトルまんまの人なので、購入。各エピソードごとに“ここさめ(心が冷めてる)度チェック”があるのですが、まあ当て嵌まりますわな。コミュニケーションって難しいですよね。さて、内容は見た目通り、コンパクトで読みやすいです。心理的な考察が入るところがとても面白いし、共感しますね。「飲み会は這ってでも行け!」という教えは、到底私には出来かねますが。考え方(気持ち)次第で、見えてくる世界は違うものです。個人的には、こういう人それぞれの癖というのは、やはりこれまでの環境にあるのかなと。本書の最後にFBTwが紹介されているのですが、Twがつぶやきゼロでちょっとビックリしました(フォローしてみよう!って書いてあるのに…)。ちなみにFBの方は積極的に運営されています。

(10:59)

2012年09月15日

博報堂 研究開発局
『気づく仕事』
集英社
2012年4月30日
写真 いわゆる“気づき”に焦点を当てた本です。“気づき”から得るものは計り知れないといっていいでしょう。そして、“気づき”を得られなければ、成長はない。本書は、広告を生業とする博報堂において、いかに生活者が気付いていないことに気付くことができるかという課題に対する“気づき”を得るための方法論をまとめたものです。会議ではなく打合せによる共同脳空間をつくるというのが主な内容といってよさそうです。なるほどなぁと思ったのは、サッカーでのキラーパスを気づきに置き換え、いつ、どこで、どのように生まれるかは、わからない、ただ、それを得るための効果的な道筋があるという。つまりは、かたち(組織やフォーメーション)を整えただけでは、生まれないという。とっても頷けます。

(09:37)

2012年09月08日

田中弘
『IFRSはこうなる 「連単分離」と「任意適用」へ』
東洋経済新報社
2012年3月31日
IMG_5574 時価会計・国際会計基準反対の田中先生、今回も炸裂しています。会計を学び始めたときから、原価主義に傾倒している私としては読みやすい本です。企業会計原則もラブです。しかし、わかりやすく書いてあるようで、なんか違うような、そういう違和感は、いつもながら感じます。副題の“「連単分離」と「任意適用」へ”ですが、現実的にはこの方向で間違いないと思いますね。さて、本書のなかで大変共感した一文を。「…常識を論理的に構成することにあり、したがって、論理構成そのものは技術的に緻密で、素人の常識には分からなくても、その結果は、まったく素人の常識に一致するものとなるであろうし、またそうならなければならない。(続く)」これが我々の仕事。

(11:13)

2012年08月29日

瀧本哲史
『武器としての決断思考』
星海社
2011年9月21日
IMG_5374 Twitter(@ttakimoto)でもフォローしていますが、京大の客員准教授の瀧本先生の著書です。3月に読んだ『僕は君たちに武器を配りたい』と同じタイミングでの新書のようです。姉妹書として、『武器としての交渉思考』という新書もあります。京大では意思決定の授業を担当されていることもありますが、自分で考えて、自分で決めていくという思考方法について、ディベートの仕方を中心に書かれてあります。世の中にいかに詭弁が多いかというのを思い知らされます。意思決定というのは、最終的には主観で決めることになるわけですが、そこに至る過程として、客観を経ることの重要性が説かれています。思考方法としては間違っていませんし、勉強になるわけですが、ディベート方式の考え方はプライベートではあまりお勧めできませんね。嫌われてしまう(笑)

(14:52)