ゲーテ作/竹山道雄訳
『若きウェルテルの悩み』
岩波書店
1951年4月25日
よかったです。『修業時代』や『遍歴時代』と比べて精神的なレベルとしては低い内容ですが、青年のもつ複雑な心がよく表されていると思います。最後に解説がついていますが、こっちのほうが意外に面白かったような気もします。どうも私は途中に出てくる挿話が苦手です。私の脳みそはそんなに柔らかくないんで。ゲーテがこれを書いたのが25歳。納得です。歳とってこんな話を書いていたら、未練がましいし、ちょっとどうかとも思います。本人が読み返したくないのもよく分かる。『修業時代』や『遍歴時代』は、青年が見る世界なんかより桁外れに広く、内容も深いです。
『若きウェルテルの悩み』
岩波書店
1951年4月25日
