太田肇
『同調圧力の正体』
PHP研究所
2021年6月29日
20220329 同調圧力の正体とされる「閉鎖性」「同質性」「個人の未分化」は、まさに田舎だな、日本社会だな、いじめの構造に似ているな、と思いました。建前と本音のダブルスタンダードの中で、外面と内面を使い分け、空気を読んで和を乱さないよう周囲に同調する。私自身もそうやって社会生活を過ごしていますし、もっとしっかり自己主張をと言われても、そう簡単なものではありません。ここは日本なのです。コロナ禍で日本社会の特異性が炙り出されたように思います。同質性を崩すためには「異端者」を入れることが有効であり、異端者の力が同調圧力を跳ね返すための「閾値」を超えると空気が一変すると述べられていました。若者を中心に多様性への理解は進んでいるので、多くの集団で同調圧力(違和感)を吹き飛ばせるだけの異端者が増えるといいなぁと思います。ただ、その新しい風でさえ、新たな同調圧力となるのが日本だったりするんですよね。