片田珠美
『男尊女卑という病』
幻冬舎
2015年8月(電子版)
48 iBooksでの幻冬舎新書が続きます。本書の最後に「男性に女心がわからないのはなぜか。それは男性に生まれたからにほかならない。逆もまたしかり。」とあるのですが、この性差のある男女が同じ存在になりえないという基本認識を持った上でのバランス感覚が肝要だと思います。心理学的に見て、男女の精神構造を分析している部分は面白かったです。日本社会は、家制度の名残で今でも男性優位の風習が非常に強く残っていますが、少しずつ社会は変わり始めているという感覚を日々覚えます(男女問題に限らずですが)。おそらく世代が変われば文化は変わるでしょう。あとは、過度なバッシングや男女に限らず「自慢賞賛型」「特権意識型」「操作支配型」みたいに性格を拗らせてしまうといったことをどう克服するかですね。「過去と他人は変えられない」とは言い得て妙です。