伊集院静
『無頼のススメ』
新潮社
2015年2月1日
IMG_3884 同郷の伊集院さんです。私とは柄の異なる方なので、ストレートな物言いに少し嫌悪感があったりするのですが、嫌いにはなれない方です。嫌いにはなれないのは、考えていることは案外同じだったりするからでして、本書もそうでした。自分の正体を見極める、というのはすごく大事なことで、ありのままの自分を知り、それを認めることです。自分がいかにダメな人間であるかを知り認めることで、生き易くなると思います。あと、中庸を求めることもとても大事で、特に昨今の世界情勢をみていると、極端な論調が目立ち、争いの火種となっているように感じます。人の直感を侮るなかれという趣旨の話がけっこうあるのですが、人間に生来備わっている危機管理能力は侮れないと思います。便利なものには毒があり、手間暇かかるものに良薬は隠れていることをしっかり見定めて過ごしていきたいものです。