谷本真由美
『キャリアポルノは人生の無駄だ』
朝日出版社
2013年6月30日
200140203 めいろまさんの意見は、過激なところが多いですが、そこが面白いところでしょう。本書は、自己啓発や日本の悪しき慣習を批判しまくっています。自己啓発本は、一種の高揚感を与えます。私もbook diaryに載せている本には自己啓発系が少なくありません。無気力なときのやる気を出すためのキッカケやちょっとしたヒントを求めて読むことが多いです。胡散臭いものは、極めて胡散臭いです。重要なのは、あくまで一意見として自分なりに解釈して取り込むことでしょう。自己啓発本に限らず。あと、知識がないと情報に踊らされることになるということ。「私も何かになることができる」とは、無条件に思わない方がいいと思います。日本人の集団の中でも細かい競争を繰り広げている(何でもランキング化)ひっそりとした、しかし激しい競争社会は、「やって当たり前」の滅私奉公的な文化や「できるのが当たり前」で人のあら探しばかりしている文化、他人は「私と同じでなくてはならない」という嫉妬の感情の根源と相まって、妙に同調圧力の強いお国柄を作っているのでしょう。出る杭は打たれてしまうから、出る杭は海外に行ってしまうのかな。あと、前例のないものや失敗を極度に忌避するところとか。