内藤淳
『進化倫理学入門 「利己的」なのが結局、正しい』
光文社
2009年2月20日
20090730 非常にいい本でした。複雑な社会や多様な価値観を背景に、倫理や道徳がわかりにくくなっている現代社会において、非常にわかりやすく「善/悪」「正しい/正しくない」ということについて解説されています。利他行動が返ってくるという正のスパイラルを意識して行動することの大切さを確信しました。みんなが幸せに暮らせる社会の基本を「利益獲得機会の配分」と主張されていることにも共感。何かと個別事例と原則論を混同した議論が多い世の中で、冷静に(かつ合理的に)物事の善悪を判断できる資質が問われていると思います。気がつけば最近、読みやすさと経費削減のため新書が続いています。