神谷秀樹、小幡績
『世界経済はこう変わる』
光文社
2009年5月20日
去年の秋に、同じく光文社新書から出ている小幡さんの『すべての経済はバブルに通じる』を読んで、わかりやすくていい本だなぁと感じていたので、その痛快さを求めて手に取りました。内容は期待通りで、非常に共感する部分が多かったです。「今日の得は僕のもの。明日の損は株主と納税者のもの」と言わんばかりの有限責任会社という名の無責任会社の経営者たちへの批判は、ごもっともです。モラルの低下を招いた昨今の金融経済は、ホントにタチの悪いものだったと思います。地道にコツコツ頑張っている正直者がバカを見る社会、もしくは、真面目にやっているのがバカバカしくなる社会なんて、ロクなものじゃありません。モラルの低下は、大きな社会的損失をもたらすものだとつくづく感じました。対談にあるような良い方向へ世界が向かえばいいのですが、いろいろ問題は山積みですよね。
『世界経済はこう変わる』
光文社
2009年5月20日