ザロモ・フリートレンダー著/長倉誠一訳
『子どものためのカント』
未知谷
2008年4月25日
タイトル通り、子供向けに書かれた本なのですが、まず読みこなせない気がします。序文と第3章はかなり苦労しました。本書は、カントの哲学が遺憾無く語られているとのこと。とかく、道徳を説き、不道徳への批判が繰り返されています。小さいうちに、本書にあるような道徳をしっかり説かせておけば、確かに世の中も少しは良くなるかもしれません。ただ、その徹底ぶりは強烈です。会津日新館の「ならぬことはならぬものです」を連想しました。あまり、道徳的禁止を徹底すると思考停止に陥るような気も(哲学していれば、そんなことはないですけど)。しかし、道徳的視点から、明らかにおかしなことが当たり前になってしまっている世の中を再考させられました。それにしも哲学は難しいです。
『子どものためのカント』
未知谷
2008年4月25日
