稲盛和夫
『稲盛和夫の実学 経営と会計』
日本経済新聞出版社
2000年11月7日
1.27 前々から読もう読もうと思っていましたが、やっと読みました。“真実性の原則”を愚直なまでに追究した京セラ会計学の真骨頂です。アメーバ経営とともに「原理原則に則って物事の本質を追究して、人間として何が正しいかで判断する」という稲盛さんの考えに、まず間違いはありません。いろいろな会計原則や会計理論がありますが、素人目からの素朴な疑問と会計に潜む問題を原理原則に則り明快に解いていく内容には、難し過ぎる会計に対して原点に戻るべきと言っているように感じました。経営者にとって「数字は、飛行機の操縦席にあるコックピットのメーターに匹敵するもの」というのは、非常にわかりやすい例えですね。何はともあれ、子供でもわかる「善いこと悪いこと」を基準とした生き方が成功の秘訣だと思います。