森真一
『ほんとはこわい「やさしさ社会」』
筑摩書房
2008年1月10日
10.27 昔、精神科医の大平健さんの本なんかをよく読んでいましたが、それを思い出しました。対人関係に慎重にならざるを得ない今の社会には困ったものです。対人恐怖症とも言えるくらいに、相手を傷付けるのではないかという恐れを常に抱いて人と接し、ちょっとした注意にもキレられるんじゃないかと見て見ぬ振りをする。愛のムチならぬ、優しい厳しさが通じヅライ世の中、相手を追い込むような厳しい優しさは、どんどん強くなってます。対人関係について、本書にあった「結合定量の法則」は非常に頷ける内容でした。あと、人生の自己目的化(自己中心化)は、祖先への敬意と心の拠り所(ゆとり)を奪うものだと思いました。家や先祖を大事にすることはとても大切なことです。