池谷裕二、木村俊介
『ゆらぐ脳』
文藝春秋
2008年8月10日
9.5 脳のこと、研究のこと、とても示唆に富んだいい本でした。特に研究に関しては、池谷さんの思っていることがありのままに書かれてあり、非常に勇気付けられました。また、「系統のなかの派生」だとか、「合理主義は非効率的」だとか、共感する部分が多かったです。所属していた研究室では、学部、修士、博士で研究テーマを変えなければならないとされていたということには、正直驚きました。普通は一貫したテーマでの研究を強いられますからね。でも、私はその方が様々な観点からモノを捉えることができるようになるし、何より発想の幅が広がるので、その後の研究にとって有用だと思います。研究には、幅広い知識(専門以外の知識)と俯瞰する力が必要です。