先崎彰容
『違和感の正体』
新潮社
2016年6月17日(電子版)
59 世の中に違和感を感じませんでしょうか。私は感じます。ということで、ダウンロードしたのが本書。ものさし不在の世の中で、ルサンチマンが渦巻く今日この頃。人の数だけ正義があるのはわかるけど、自分自身を絶対正義と捉え、反する意見は悪だと言うのは如何なものか。そういう言動は、手段が目的となっていることもしばしばです。他人同士が折り合いをつけながら、新しい秩序を作り上げることは大事です。さて、何が善で何が悪か、世間で行われている言論を論理的に捉えるとどうなるのか、これらをしっかり見つめ直している内容なんだと思います(筆者の視点で)。結論として、「違和感の正体」を社会全体からの「微笑」が奪われつつあることだと締められています。今の社会は、窮屈だということでしょうか。