2012年02月

情報の呼吸法

津田大介
『情報の呼吸法』
朝日出版社
2012年1月15日
IMG_1863 久々にソーシャルメディアに関する本を読みました。これ系の本を読んだ後は、大抵、「おっ、それやってみようかな」ってのがいくつか出てきて、試してみるということが多い気がします。Twitterを本格的に使い始めたのも本がきっかけだった気が。さて、総じて共感できる内容でした。あとがきにある「正直者がバカを見ない世界」というのは、ハッとさせられました。正直に愚直に行動することが可視化されるというのは、いい部分ですよね。等身大の自分を「情報化」して、ソーシャルキャピタルを構築していく。あと、直感は勘ではなく、それまでの知識と経験で脳が「こうだろうな」って、高速に結論をくだすものというのは、確かにそうですよね。直感って、情報のストックと経験の差ですよ。

アホ大学のバカ学生

石渡嶺司、山内太地
『アホ大学のバカ学生 グローバル人材と就活迷子のあいだ』
光文社
2012年1月20日
IMG_1675 ご存知の通り、私は現場にいます。品のないタイトルですが、やはり興味津々です。思うところもいっぱいあります。私の基本的なスタンスは、継続は力なり。派手な結果はなくとも、こつこつ続けていくことが肝要だと思っています。教育にせよ、研究にせよ、就活にせよ。「特進クラス」と「幼稚園化」というのは、大学改革の最先端ですが、後者はよく叩かれますね。どの大学も(東大も海外の名門校も)初年次教育には力を入れていますし、面倒見がいいのは当たり前な気がします。多くの大学が教育力なくして明日はないのは避けられない現実。世の中としても社会に人材を還元できない大学は不要でしょう。個人的な感覚ですと、今までが異常だった(週に数日大学に来て、授業やって帰るなんて、どう考えてもおかしいでしょ?)と思います。どうでもいいことですが、国内の大学をすべて訪問されたという著者(山内氏)を昨年学内で一度見かけたことがあります。さて、頑張るしかないですね。

逆行

尾原史和
『逆行』
ミシマ社
2011年2月2日
IMG_1567 『R25』や『TRANSIT』などのデザインを手がけられてきた尾原さんという方の自伝的な読み物です。気持ちこそがすべてを凌駕できるっていうのは、この方の勢いを感じます。著者のこれまでの経歴をみても、まさにそれを地で行ってらっしゃる。こんなパワフルな方がいるんだなぁと思うくらい。でも、その気持ちを成果物まで持っていく努力は人並み外れたものがあります。凡人には到底真似できないレベル。キメるやつは絶対キメてほしいときに、いつもやってのける。この瞬間をものにできるかが一流と二流を分けるポイントだとか。恐れ入ってしまう。共感した部分で、解像度が高い人という表現があった。小さい部分をどれだけ拡大してもずっとクリアに見えて、全体として見たときも、キリッと澄んでいる。これが正しい、仕事ができる人。いや〜、恐れ入った。
Archives
記事検索
最新コメント