2009年01月

2009年01月27日

稲盛和夫
『稲盛和夫の実学 経営と会計』
日本経済新聞出版社
2000年11月7日
1.27 前々から読もう読もうと思っていましたが、やっと読みました。“真実性の原則”を愚直なまでに追究した京セラ会計学の真骨頂です。アメーバ経営とともに「原理原則に則って物事の本質を追究して、人間として何が正しいかで判断する」という稲盛さんの考えに、まず間違いはありません。いろいろな会計原則や会計理論がありますが、素人目からの素朴な疑問と会計に潜む問題を原理原則に則り明快に解いていく内容には、難し過ぎる会計に対して原点に戻るべきと言っているように感じました。経営者にとって「数字は、飛行機の操縦席にあるコックピットのメーターに匹敵するもの」というのは、非常にわかりやすい例えですね。何はともあれ、子供でもわかる「善いこと悪いこと」を基準とした生き方が成功の秘訣だと思います。

(22:39)

2009年01月22日

ポールR.クルーグマン著/北村行伸訳
『クルーグマンの視座 ―『ハーバード・ビジネス・レビュー』論考集』
ダイヤモンド社
2008年12月4日
1.22 昨年、ノーベル経済学賞を受賞したクルーグマンの考え方を知るには、薄くてお勧めです。論文3本とインタビューで構成されています。2番目に紹介されている“A Country is Not a Company”は、タイトル通り国の経済運営と企業経営は全く別物だという内容で、確かに的を射ています。よく民間からの起用とか何とか言って、優れた経営者が国の政策の策定に関わることが多いですが、世界一大きな企業も複雑性では国民経済の足元にも及ばないわけで、国の経済政策は経営戦略と相容れないものです。これをクルーグマンは、オープン・システムである企業とクローズド・システムである国民経済という対比によって、わかりやすく説明しています。そして、国民経済の運営にこそ、学究の成果である一般原理を使用するべきだと。他にも示唆に富んだ内容がいっぱいの本でした。読んでみると面白いと思います。

(23:52)

2009年01月20日

ジェームス・W・ヤング著/今井茂雄訳
『アイデアのつくり方』
阪急コミュニケーションズ
1988年4月8日
1.20 最近、読む本読む本に出てくる広告界のバイブルです。Book Diary500数十冊のなかで、5本の指に入るくらいの良書でした。帯に「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本」と書かれてあるとおり、見事な内容です。竹内均さんの解説もとてもよかった。やっぱ、アイデアは、知識の蓄積と咀嚼の積み重ねです。.如璽申犬瓠↓▲如璽燭厘鰉陝↓データの組み合わせ、と見、ゥ▲ぅ妊△離船Д奪という流れは、絶対的なセオリーだと思います。知識や経験の差は、自ずと結果に反映されるもの。アイデアは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないわけで、どれだけ組み合られる知識と経験を積むかが大切ですね。

(01:23)

2009年01月18日

仲畑貴志
『みんなに好かれようとして、みんなに嫌われる。 勝つ広告のぜんぶ』
宣伝会議
2008年12月16日
1.18 こんなタイトルを付けられると、ついつい手にとってしまいます。内容はさしてセンセーショナルなものでもないんですけど。タイトルの意は、「広告とは、自分で自分の身内を誉める活動である。相当慎重に誉めないと馬鹿にされ、嫌われる。」ということなのだと思います。転じて、自分の立派な部分を、自分の口で語る男は嫌われる。確かに。“広告”っていうと、なんかクリエイティブでカッコイイな、なんて思い、アートや芸術に近い感覚をもってしまいがちです。「広告表現は商売のための表現です。自己表現ではありません。」という文章に、あっ、そうだった。なんて妙に頷いてしまいました。「日本語で言えよ、そんなこと。」と切り捨てられている言葉に、アカウンタビリティやコンバージェンス、ハーモナイゼーションといった私が普段使ってる単語がいっぱい書いてありました。ちょっとショック。まあ、私にとっては広告の用語も日本語で言えよ、なんですけど。最後の茂木さんの解説で、創造することは「制約」を受け入れることであるというのは、大変共感するところでした。

(23:09)

2009年01月16日

戸田智弘
『続・働く理由 ―99の至言に学ぶジンセイ論。』
ディスカヴァー・トゥエンティワン
2008年12月20日
1.16 半年ちょい前に『働く理由 ―99の名言に学ぶシゴト論』ってのを読みました。その続編。なかなか含蓄のある内容でした。広告系の本をよく読むためか、ジェームス・W・ヤング『アイデアのつくり方』の「アイデアとは既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもないということである。」という言葉によく出くわします。自分の興味や適性をベースに置きながら、それらをどういうふうに組み合わせて、創造性を発揮するかが自分だけの発想に繋がると思います。「「何々になろう」とする者は多いが、「何々をしよう」とする者は少ない。」というのも肯けました。目標ばかりに意味を見出すのではなく、行為そのものの中に意味を見出す視点を忘れないようにしたいものです。「働くことがお金を稼ぐ手段だけではないとき、働くことそのものの中に喜びや生きがいや自分の人生の目的をこめられるとき、それは仕事だ」と。

(01:41)

2009年01月14日

左京泰明
『働かないひと。』
弘文堂
2008年12月30日
1.14 なんだか余裕がないっす。やっとこさ更新。様々なジャンルで活躍する同年代の方のインタビュー集。おもしろかったです。“好き”をいかに戦略的に仕事にするかを真剣に考えるというのは、確かに思うところがあります。好きなことと、それを仕事にするということは別の話だとも思いますが、それはお客として楽しむものなのか、自分もやりたくてゾクゾクするものなのかの違いですよね。「人のため」の仕事を「自分のため」の仕事に変える、「社会的な見え方で仕事を選ぶんじゃなくて、自分のテンションが上がるかどうかで選んだ方がいい」というのも仕事を持続させる秘訣だと思います。アントレプレナーと呼ばれる方も数人登場しますが、“社会起業”と“起業”の間に差はないというのはその通りですし、そうあるべきです。他にも共感できることがいっぱい書いてありました。これはわかりやすいなって思ったのが、0.9の70乗が0.001で1.1の70乗が790、そして1の70乗が1。積み重ねの違いって凄いなって思わされました。1.1で続けていくことの大切さ、大事にしたいものです。

(02:18)

2009年01月03日

指南役
『「考え方」の考え方』
大和書房
2008年11月1日
1.3 とても共感する部分の多い本でした(ちょっとイマイチな部分もありましたが)。いつも仕事をするとき“最初の1行までが長い”ですし、あれこれ悩むより、とにかく書き始めるに限ります。視点は違いますが、締切りはクリエイティブの原動力と言われる所以です。あと、優れたアイデアは修羅場から生まれるなんてことも。アイデアは、知識の蓄積と咀嚼の積み重ねであり、「1.資料を集める、2.集めた資料を咀嚼する、3.いったん、対象から離れ、他のことをやる、4.アイデアが降臨する」という一連の流れはセオリーだと思います。そもそも、何も見聞きしないで、アイデアが閃くなんてことは絶対にあり得ないですよ。制約が知性を発揮させるというのもありますね。本書では、「形態共鳴」の有無なんかについても書かれてありましたが、必ずあると思います。証明はできませんが。

(23:46)