2006年11月

実録 SEの履歴書

SEライフ編集部 編
『実録 SEの履歴書』
技術評論社
2006年11月25日
11.28 やっぱり新書は読みやすい。ストレスなくサクッと読めます。第一線で活躍するSEさんのインタビュー集。会社という組織のなかで活躍している人、フリーランスで活躍している人と形は様々。ここで紹介されている人は、第一線で活躍されている人なので、型に嵌まらない方が多いですが、だからといって闇雲に好きなことばかりやってきたわけでもなく(本人はそう思っていても)、それぞれに守破離の流れで今を体現してきたことには間違いなさそうです。まあ、なにはともあれ「好きこそものの上手なれ」です。

ハードワーク

ポリー・トインビー著/椋田直子訳
『ハードワーク』
東洋経済新報社
2005年7月14日
11.26 日本でも働いても働いても豊かになれないという働く貧困層が増えてきていると言われています。この本の著者は、英国のジャーナリストさんで、実際にワーキングプアと同じ生活を送ってみた体験録が本書です。ワーキングプアは、非正規雇用の拡大が起こした社会現象というか社会問題ですよね。同じことをしていても正規と非正規では賃金や福利厚生に絶対的な差があります。正規のなかでもヒラと役員の賃金格差がひらく一方だったり。まさに二極化。この本では、劣悪な環境でツラい仕事を低賃金でやらざるを得ない人たちが多く紹介されています。国家(政府)のありようが問われる問題でしょう。

粉飾の論理

高橋篤史
『粉飾の論理』
東洋経済新報社
2006年10月10日
11.12 思いのほか読み応えがありました。特にメディア・リンクスの部分から。会計不正だ何だと世間では騒がれていましたが、実際かなり黒い話なんだなぁと。世の中カネの周りに集まってくるハイエナがいっぱいいるんですね。しかし、普段理論だの基準だのと議論している世界と粉飾の現場があまりにも乖離していて正直戸惑いましたね。真面目な日本のサラリーマンが生きるか死ぬかの瀬戸際で手を染めてしまう麻薬なんですよね。そうでない人もいますけど。この本の登場人物にも妻子がいると思うと、なんか複雑な気持ちになります。

図解よくわかる水処理膜

岡崎稔、谷口良雄、鈴木宏明
『図解よくわかる水処理膜』
日刊工業新聞社
2006月9月25日
11.5 21世紀は「水の世紀」。今世紀は、水をめぐる戦争が起きると言われています。石油(ガソリン)が高い高いと言いながら、それより高い水を毎日買って飲んでやしませんか?そう、水はとっても貴重な資源です。海水淡水化技術は、日本が誇る素晴らしい技術。逆浸透膜では50%以上の世界シェアを持っているそうです。世界を救う技術なんて素晴らしいじゃないか、とうことでこの一冊。主な関心は、海水淡水化技術だったんですけど、読んでみると下水・工業排水処理に超純水製造、人工透析と水処理膜の話は尽きることがないくらい応用範囲が広い。でも、一番優れている膜は生体膜。天然モノに優るものはないんだな。
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