2005年03月

小さな会社の復活経営学

津田倫男
『小さな会社の復活経営学』
PHP研究所
2004年3月31日
3.31 書名の通り、中小企業の経営に関する本です。なんかすごく読み易かったような気がします。スラスラ〜っと。中小企業に限らず、大企業にもそのまま当てはまる内容だと思います。学ぶ部分は多いと思いますが、これを実際に実践するとなるとかなり大変でしょうね。言うは易しです。でもここで問題になっているような状況に実際なっているとすると、雲行きは怪しいでしょうね。会社に重要なものは、やっぱり基本のヒト・モノ・カネ。これをうまく使えれば何の問題もないですね。

切腹

山本博文
『切腹』
光文社
2003年5月20日
3.29 じゃぱにーずHARAKIRIについての本です。計431人の切腹者について、その経緯が書かれてあります。副題は“日本人の責任の取り方”。どんな精神力を持って自分の腹を切るのでしょうか。全く持って有り得ない風習です。しかし、その武士道精神たるや実に天晴れなものです。どんな理不尽な理由であろうとも受け入れるその精神状態というか教育制度は少し恐ろしいものがあります。まさに神風特攻隊が生まれる所以です。集団のために自分を犠牲にするという構造は、日本の企業社会にもありますよね。

私の知る会計学者群像

新井益太郎
『私の知る会計学者群像』
中央経済社
2005年3月15日
3.27 この手の本は意外に多く刊行されています。しかも、この本は9年前の『企業会計』に連載されていた「昭和の会計学者群像」がかなりもとになっているようで読むのは2回目といったところでしょうか。会計学を勉強されている学生さんは、こういうのを読んでみて自分の勉強している学問がどのような人たちによって作られて、また自分の所属している学校や師事している先生にどんな系譜があるのかを知るのも面白いのではないでしょうか。同文舘から出ている『日本における会計学研究の発展』は値段も頁数も桁外れです。

失敗を恐れない人生術

古郡廷治
『失敗を恐れない人生術』
筑摩書房
2005年1月10日
3.24 実に211の名言が載せてあります。これほどの名言がありながら、人間は少しも進歩してないですよね。名言によって言い表されたことをもって、人間とはこんなもんだとも言えます。このような言葉は、よりよく生きていくためにはとても大事です。といっても、こんなことを一々言うヤツは確実に嫌われると思いますが。しかし、男女の恋愛というのは絶対に思うようにはいかないものです(本の最初は“恋愛”についてです)。男と女は違う生き物ですからねぇ。

中国・台湾・香港

中嶋嶺雄
『中国・台湾・香港』
PHP研究所
1999年11月4日
3.22 久々に中国関係の新書を読みました。やはり、中国関係の本は東京外大の中国語科卒の人が多いですねぇ。この本は、かなり中国に批判的な内容となっていると思います。5年半前の本なので少し内容は古いですが、執筆時の情勢や将来の観測が実際どのように推移して今日に至っているかという観点で読むと面白いと思います。中国については人それぞれ思うところがあると思いますが、大国だけに一筋縄にはいかない問題ですよね。世界にとってもアジアにとっても日本にとっても重要性は高まるばかりです。

経営の大局をつかむ会計

山根節
『経営の大局をつかむ会計』
光文社
2005年3月20日
3.18 光文社新書から『さおだけ屋は〜』に続き、また会計の本が出ました。ビジネスプランやリストラクチャリングを会計からきっちり押さえるための基礎がわかりやすく説明されています。ビジネス・モデルをみるにも会計がいかに有用かがわかっていただけると思います。いや、経営にとって会計がいかに必要不可欠なものかがわかるでしょう(当たり前ですけど)。著者は慶應の山根先生。苗字が一緒です。ちなみに、陽一という名の先生も会計には多くいらっしゃいます。

先生はえらい

内田樹
『先生はえらい』
筑摩書房
2005年1月25日
3.17 筑摩からの新しい新書だそうです。ちくまプリマー新書。この本は、中高生を対象にしているようですが、面白そうなので買ってみました。内容は、書名の通りのことを言わんとしているわけですが、そのアプローチはなかなか面白いです。要は、恩師なんてのは勝手な思い込みであって、別にその先生がスゴイわけではないということです。弟子は師が自分の知らないことを知っているはずだと勝手に思いこむことによって、勝手に何かを学んで師は偉大だと勘違いすると。コミュニケーションにしろ誤解する余地を残すことが大切だとおっしゃっています。まあ、確かにそうとも言えるかな。

複雑系組織論

ロバート・アクセルロッド、マイケルD.コーエン/高木晴夫 監訳、寺野隆雄 訳
『複雑系組織論』
ダイヤモンド社
2003年6月5日
3.16 久々の更新になります。書名と分量(少ない)に惹かれて読んでみました。事例を入れながらわかりやすく説明されているとは思うのですが、私には少々読み辛く感じました。電車のなかではなくて、もっと集中できる環境で読んだほうがいいような気がします。最後に複雑系を踏まえた行動のフレームワークが簡潔にまとめられています。これはいい行動指針になるものだと思います。でも、やっぱなんかわかり辛いんですよね。私の脳みそが足りないせいなのかもしれませんが。

経済ってそういうことだったのか会議

佐藤雅彦、竹中平蔵
『経済ってそういうことだったのか会議』
日本経済新聞社
2002年9月1日
3.5 こういう基本的なことが書いてある本って、いつ読んでも「そうだったのか」なんて思ってしまいます(私が思っては問題なんですけど)。それだけ日常生活において本質的なことを忘れて流されてるということなんでしょうね。そして、それが政治離れや誰かがどうかしてくれるといった人任せな態度を引き起こしているのでしょう。この本は、対談形式でわかりやすく話が進められています。これは日経ビジネス人文庫ですが、わかりにくい、つまらないの代名詞は日経文庫ですね。
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