小幡績
『すべての経済はバブルに通じる』
光文社
2008年8月15日
バブルの本質を論理的に解説した良書です。リスクに変質を起こし、膨張する金融資本主義を支える“証券化”の功罪を考えさせられる内容でした。これまでのバブルとは異なり、構造的な必然性を持って生じるリスクテイクバブル、そしてキャンサーキャピタリズム。合成の誤謬が支配する市場は、やはり常軌を逸してると思います。本書では、2007年2月末の上海発世界同時株安からサブプライムショック、そしてそこから続く世界同時株安スパイラルを2008年3月くらいまで詳細に分析検討されています。今思えば、リーマン破綻以前の暴落はかわいいもんだと思わされます。
『すべての経済はバブルに通じる』
光文社
2008年8月15日
